【生理前~生理中に眠い!】 これって寝た方がいいの?!
2024年10月18日

目次
生理中に眠いのはなぜ?
生理中に眠い!
生理前や生理中に眠いという症状は、主に女性ホルモンの分泌が関係しています。
排卵後から生理直前の黄体期に、眠気を強くするプロゲステロンというホルモンが盛んになることによって眠くなるのです。
また黄体期は基礎体温の高温期にあたり、体温の変動が少ない時期です。体温が高めの状態が続くこともあり、日中頭がぼーっとしたり、眠くなったりします。
さらに、プロゲステロンには妊娠に備える女性ホルモンであることもあり、体を休ませようとする作用もありますので、一層眠気が増してしますのです。
排卵後に眠くなる
排卵後に卵巣から分泌されるプロゲステロンは、体温を上昇させて妊娠を継続できる体にするという役割があります。ですので、体温は高くなり眠気が増してしまいます。
プロゲステロンは、排卵期(排卵日前後の期間のこと)に分泌が増え、月経が始まれば分泌は減少します。
また、PMS(月経前症候群)の場合もあります。排卵後から月経が始まるまでの間、眠気やイライラ、ほてりや発汗、おなかの張りなど、様々な心身の症状があらわれます。
生理2日目や3日目が眠い
生理中に眠くなってしまう原因も、生理前の眠気と同じくホルモンの分泌の増加による体温変化や自律神経の働きによるものがほとんどです。
そして生理中には、メラトニンという催眠ホルモンも分泌されますので、ずっと眠い状態が続いてしまいやすいのです。
生理前や生理中、眠くてだるい
生理中は、身体が適切に水分を調節できず、体内の水分バランスに乱れが生じます。
生理周期によって変わるホルモンが体の水分保持に影響を与えるため、むくみやだるさを感じやすくなるのです。
特に、プロゲステロンには身体が水分を保持しやすくする作用があります。
そのため、プロゲステロンが増える黄体期には体内の水分量が増えてしまい、むくみやすくなってしまうのです。
これが主なだるさの原因となり、眠気はホルモン分泌の増加による影響と考えられます。
生理前は一日中眠い
生理前は眠すぎて、いくら寝ても異常な眠気に襲われ、一日中眠ってしまう方も少なくありません。
これには女性ホルモンの他に、体温や自律神経、GABA(アミノ酸の一種)、セロトニンといったものも影響すると考えられています。
【体温】生理前は一日中眠い
生理前は高温期といって体温が高くなるため、寝つきが悪くなり眠りの質が低下します。それにより質の良い睡眠が取れず、日中も眠気が強くなります。
【自律神経】生理前は一日中眠い
睡眠中は、体を休めて回復させるように働く副交感神経が優位になるのですが、生理前は副交感神経を優位にするエストロゲンの分泌量が減少してしまいます。
そのため心体共に活動的な状態が続き、寝つきが悪くなってしまいます。
【GABA】生理前は一日中眠い
GABAとは、脳の興奮を鎮めたり緊張やストレスを和らげたりする働きを持つアミノ酸の一種です。
生理前にGABAが減少すると、不安な気持ちが強くなり不眠につながってしまいます。
セロトニン:生理前には、幸せホルモンと呼ばれる脳内物質「セロトニン」の分泌が減少します。
セロトニンは、不安や緊張を和らげる働きがあるだけでなく、睡眠を促すホルモン「メラトニン」の原料でもあります。
リラックス効果も含まれるセロトニンの分泌が減少することで、生理前は眠りの質も下がってしまいます。
PMSによる眠気
前述に加え生理前に眠気が強くなるのは、月経前症候群(PMS)の症状であることも影響している可能性があります。
PMSは、生理前に女性ホルモンの一種であるプロゲステロンが増加することによって引き起こされると考えられています。
むくみやイライラなど、さまざまな症状が体や心に現れることやプロゲステロンの増加により、さらに眠気を感じてしまうのです。
生理前に眠いのは、寝た方がいいのか?
生理前に眠い、寝た方がいい?
仮眠やお昼寝ができるなら、寝た方が良いでしょう。15分程度でも、眠気を解消する効果があります。実際に眠らなくとも、目を閉じて安静にするだけでも効果がありあます。
夕方以降は、避ける
ただし、30分以上の睡眠は目覚めが悪くなりますので注意しましょう。
また、午後の遅い時間に仮眠をとると、夜の睡眠に影響を与える可能性があります。夕方以降に仮眠をとるのは避けるようにしましょう。
生理前に眠い!寝たほうがいい?
生理前に、体が充電しようとしていますので、しっかり眠りましょう!そして、生理に備えておきましょう。
生理前の眠気が仕事(勉強)に支障をきたす…
PMS(月経前症候群)とは?
生理前の眠気がひどく、仕事に支障をきたす場合は、PMS(月経前症候群)の可能性があります。PMSとは、生理前の10日間ほど続く、体や心の様々な不調のことをいいます。
「premenstrual syndrome」を略してPMSと呼び、現れる主な症状は眠気やむくみ、イライラや腹痛、乳房の張りなどの症状が見られます。
この症状が人によっては強く出ますので、その影響で仕事や普段の生活にまで支障が出てしまいます。
また、PMSは生理前に症状があらわれ、生理が始まると症状が軽くなったり無くなったりすることが特徴のひとつです。
生理中に起きられない
生理中に体がだるくて起きられない原因には、ホルモンバランスの乱れやPMSの影響が考えられます。
それ以外には、ビタミン不足やカルシウム不足が原因になっていると考えられる場合もあります。
また、人によっては月経前にあたる黄体期に、血糖値が上がりやすくなる方もいます。その血糖の急激な変化も「起きられない」という症状を悪化させる原因の1つと考えられます。
生理前の眠気対策
日光を浴びる
日光を浴びると、体調や生活習慣によって変化してしまった体内時計がリセットされます。
特に、朝日にはセロトニンの分泌を促す効果もあしますので、朝日を浴びるように心がけましょう。
これだけで日中眠気を感じにくくなり、夜に自然と眠気を感じられるようになります。
食生活の見直し
甘いお菓子やパン、パスタなどの糖質は、できるだけ控えるようにしましょう。
鶏肉やマグロ、大豆製品などのタンパク質をしっかり摂るようにすると眠気対策に効果的だといわれています。
ストレッチ
腕や足を伸ばして、体全体の筋肉をほぐします。
特に首や肩のストレッチは、長時間のデスクワークで凝り固まった筋肉をリラックスさせる効果があります。軽く回すようにしてほぐしましょう。
【まとめ】生理前・生理中に眠い!寝た方がいいの?
生理前・生理中に眠い
生理前や生理中の眠気は、主に女性ホルモンの影響によるものです。
排卵後から分泌が増えるプロゲステロンは、体温を上昇させ、体を休ませようとする働きがあるため眠気を引き起こします。
また、生理前は副交感神経を優位にするエストロゲンの減少や、睡眠を調整するメラトニンやセロトニンの分泌が乱れることで、眠りの質が低下し、日中の眠気が強くなることもあります。
生理中も同様にホルモンバランスの影響で眠くなるほか、身体のだるさやむくみ、メラトニン分泌の増加が眠気を助長します。生理中は体内の水分バランスが乱れることもあり、だるさが伴うことが多いです。
寝た方がいいの?
眠気が強いときは、短時間の仮眠をとることをおすすめします。
15分程度の昼寝や目を閉じて安静にするだけでも効果がありますが、夕方以降の仮眠は夜の睡眠に悪影響を及ぼす可能性があるため避けましょう。
また、生理前は体が充電を必要としている時期でもあるため、十分な睡眠をとることが大切です。
眠気対策としては、朝日を浴びて体内時計を整えたり、糖質を控えた栄養バランスの良い食事を心がけることも有効です。
ストレッチや軽い運動で血流を良くすることも、眠気の改善に役立ちます。体のリズムを理解し、無理せず適切な休息を取り入れましょう。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。