【産後の貧血】めまい、いつまで続くの?
2025年01月19日
【この記事でわかること】
- 産後に起こりやすい貧血の原因と時期
- めまいや倒れそうな症状への対処法
- 食事や鉄剤など、体調を整えるための改善策
本記事では、出産後の「フラつき」「立ちくらみ」「倒れる」などの症状の原因となる産後の貧血について詳しく解説しています。
出産後、育児や授乳に追われ「体調が悪くても我慢してしまう…」という方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
結論として、産後の貧血は一時的なものですが、鉄分の摂取や適切な休養が回復のカギとなります。
本文中には、実際の体験談・症状が出やすい時期・おすすめの食事内容なども紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
産後の貧血(めまい、立ちくらみ)について


産褥期とは
産褥期(さんじょくき)とは、赤ちゃんを分娩した後に、母体が妊娠前の状態に戻るまでの期間のことを言います。一般的には、出産後6~8週間を産褥期としています。
産後(産褥期)の貧血について
妊娠中から女性は、血液を通してお腹の赤ちゃんに栄養と酸素を送っているので、母体は鉄分不足になりがちです。
出産時にも出血があるため、産後は更に貧血になる方が多くなります。(めまい、倒れる、立ちくらみなど)
貧血は母親の健康だけでなく、赤ちゃんの成長にまで影響するので、しっかり学んで改善していきましょう。
【体験談】
産後1週間、自宅で突然フラッと…
「私は第二子出産後の1週間目、自宅で沐浴を終えた直後にフラッとめまいがして、倒れてしまいました。貧血と診断され、しばらく実家で安静に過ごすことに。上の子の世話や授乳で自分の食事も適当だったのが原因だったと医師に言われました。」(32歳・二児のママ)
なぜ産後(産褥期)は、貧血になりやすいの?授乳が原因?
出産時に多くの血液が使われる為、一時的に貧血気味になりますが、産後(産褥期)に貧血になる一番の理由は『赤ちゃんへの授乳』です。
母乳は血液が乳房の中の毛細血管に取り込まれて作られるので、鉄分をはじめ、様々な栄養素が含まれています。
ママの体の中から赤ちゃんへと鉄分が分け与えられるため、授乳が貧血の大きな原因にもなるのです。
また、産後は急に子宮が収縮しますが、これが上手くいかない場合は、出血量が増加して貧血を招く『子宮復古不全(しきゅうふっこふぜん)』になる恐れがあります。
【体験談】
母乳育児でフラフラ、鉄剤が救いに
「完母で育てていたのですが、気づけばフラフラに…。食事も適当で、夫に『顔色悪いよ』と言われて病院へ行ったら、鉄分不足でした。鉄剤をもらって飲んだら、数日でかなり体がラクに。もっと早く相談すればよかったと反省しました。」(29歳・第一子育児中)
【産後の貧血】いつまで続く?


産後の貧血はいつまで続く?授乳が関係するの?
産後の貧血がひどい方も多いのですが、産後の貧血はいつまで続くの?とよく聞かれます。
一般的に産後の最初の生理は、授乳(母乳)している方は早く、ミルクを上げている方は遅いです。
- 授乳(母乳)をしていないと早い方で、産後2~4ヶ月
- 授乳(母乳)をしている方で、産後8ヶ月~1年程度
で月経が再開します。
月経が再開すると、鉄の失うスピードがさらに早くなり、貧血症状が酷くなる方もいます。
産後の貧血がいつまで続くのかは、個人差がありますが、産後1~2年は特に貧血に気をつけた方が良いでしょう。
産後の貧血(立ちくらみ、めまい)に注意
産後に貧血が続くと、母親自身も疲れやすく気分がすぐれなかったりします。
貧血でない女性に比べると、産後のうつ発症のリスクが1.63倍も上がるとも言われています。
産後のメンタル不調は長引くほどリスクが高くなりますので、立ちくらみ(めまい)や貧血の症状が続く方は、婦人科を受診するようにしましょう。
【体験談】
イライラや涙が止まらなかった原因は…
「理由もなく涙が出たり、夫にイライラして当たってしまったり…。産後うつかもと不安でしたが、検査で貧血と判明。鉄剤を始めてから気分が落ち着き、心も体もずいぶん軽くなりました。」(35歳・3児の母)
産後 貧血のピークはいつ?

産後 貧血のピーク
産後の貧血は、多くのママが抱える悩みの一つです。出産による大量の出血や、妊娠中からの鉄分不足が原因で、産後1~2週間頃に貧血の症状がピークを迎えることが多いとされています。
この時期は体が出産のダメージから回復する途中であり、特に授乳中のママは鉄分や栄養が不足しやすく、貧血症状が悪化することがあります。
疲れやすさ、めまい、息切れなどが現れたら、無理をせず早めに対処しましょう。
産後の貧血のピークを乗り越えよう!
産後の貧血のピークを理解し、適切なケアを行いましょう。育児の負担を軽減しつつ、体の健康を維持していきましょう。
症状が強い場合は早めに医療機関に相談することをおすすめします。
産後の貧血で倒れないように【改善方法】


産後の貧血の多くは『鉄分乏性貧血』
産後の貧血の多くは『鉄分乏性貧血』です。鉄分を摂ることで酸素が全身に届けられ、貧血症状の改善が期待できます。
また、赤血球を作り出す時に使われる葉酸を摂ることも意識しましょう。
- 鉄分を多く含む食材…ほうれん草、あさり、ひじき、レバーなど
- 葉酸を多く含む食材…緑黄色野菜、海藻類、大豆製品など
※鉄分・葉酸と一緒にビタミン(特にビタミンC)を摂ると、吸収が高まるので効果的です。
産後は赤ちゃんの母乳が優先になってしまい、自分はパンやおにぎりなど主食のみになり栄養が偏りがちです。
お味噌汁や炊き込みご飯、スープ、サンドイッチなど、1品料理でもたくさんの栄養素が摂取できるメニューなど召し上がってみてはいかがでしょうか。
産後のホルモンバランス
妊娠するとホルモンバランスは大幅に変化しますが、出産後も身体を元の状態に戻すためにホルモンバランスが大幅に変化を起こします。
この変化は出産後、最初の生理を迎えるころに落ち着いてきますが、バランスが戻るまでの期間には個人差があります。
ホルモンバランスの変化は自律神経のバランスを乱し、
- 吐き気、めまい、立ちくらみ、クラクラする、倒れる
- 頭痛、肩こり
- だるさ等の症状を起こしやすくなります。
他にも、イライラや不安、うつなどの精神的な症状を起こすことがあります。
鉄分不足は女性ホルモンが減少しますので、ホルモンバランスを整えるためにも鉄分を摂取していきましょう。
関連記事:産後の生理不順→ 二回目、三回目の生理が遅れる(生理がこない)
関連記事:生理不順、あなたはどのタイプ?
関連記事:女性ホルモンを増やす【食べ物&飲み物】
【よくある質問】産後の貧血(めまい、立ちくらみ)いつまで続くの?

Q1. 産後の貧血によるめまいは、いつまで続くのが一般的ですか?
A:出産直後の貧血は、通常1〜3ヶ月ほどで改善することが多いですが、鉄分の摂取不足や授乳中の消耗によって6ヶ月以上続くこともあります。
長期化する場合は、医師の診察や鉄剤の処方が必要です。
参考文献:安達ウィメンズライフクリニック 産後疲労
参考文献:産後の貧血はいつまで?ピーク時期は退院できないことも!
Q2. 授乳中に鉄剤を飲んでも赤ちゃんに影響はありませんか?
A:基本的に安全です。授乳中の鉄剤(経口鉄剤)は、母乳中にごくわずかしか移行しないため、赤ちゃんへの影響はほとんどありません。
ただし、自己判断での服用は避け、医師に相談の上で使用するのが安心です。
参考文献:貧血気味のママが母乳育児をするときの心得【産婦人科医がアドバイス】
参考文献:国立成育医療研究センター「授乳と薬について知りたい方へ」
参考文献:厚生労働省eJIM 鉄[サプリメント・ビタミン・ミネラル – 医療者]
Q3. 産後に立ちくらみやめまいが起きやすいのはなぜですか?
A:産後は出血やホルモンバランスの変化、睡眠不足、栄養不足により自律神経が乱れやすく、貧血も重なって立ちくらみやめまいを感じやすくなります。
特に起立性低血圧が関与していることもあります。
参考文献:BELTA 産後すぐにやってはいけないことはある?産褥期の過ごし方について
参考文献:日本赤十字社
Q4. 貧血のまま育児を続けると、どんな影響がありますか?
A:慢性的な貧血は、疲労感・イライラ・集中力低下などを引き起こし、育児や家事のパフォーマンスを大きく低下させます。
また、気分の落ち込みにもつながり、産後うつのリスクを高める可能性も指摘されています。
参考文献:毎日新聞 産後うつ、貧血だとリスク6割増 気力低下が原因に
【まとめ】産後の貧血(めまい、立ちくらみ)いつまで続くの?

産褥期とは
赤ちゃんを分娩した後に、母体が妊娠前の状態に戻るまでの期間のことで、一般的には、出産後6~8週間のこと。
出産時にも出血があるため、産後は更に貧血になる方が多くなります。(めまい、倒れる、立ちくらみなど)また、産後(産褥期)に貧血になる一番の理由は『赤ちゃんへの授乳』です。
母乳は血液が乳房の中の毛細血管に取り込まれて作られるので、鉄分をはじめ、様々な栄養素が含まれています。
産後の貧血はいつまで続く?授乳が関係?
一般的に産後の最初の生理は、授乳(母乳)している方は早く、ミルクを上げている方は遅いです。
- 授乳(母乳)をしていないと早い方で、産後2~4ヶ月
- 授乳(母乳)をしている方で、産後8ヶ月~1年程度
で月経が再開します。
産後の貧血がいつまで続くのかは、個人差がありますが、産後1~2年は特に貧血に気をつけた方が良いでしょう。
出産による大量の出血や、妊娠中からの鉄分不足が原因で、産後1~2週間頃に貧血の症状がピークを迎えることが多いとされています。
疲れやすさ、めまいなどが現れたら、無理をせず休みましょう。産後の貧血のピークを理解し、育児の負担を軽減しつつ、適切なケアを行いましょう。
産後の貧血の多くは『鉄分乏性貧血』になっている
産後の貧血の多くは『鉄分乏性貧血』です。
赤血球を作り出す時に使われる葉酸を摂ることも意識しましょう。
- 鉄分を多く含む食材…ほうれん草、あさり、ひじき、レバーなど
- 葉酸を多く含む食材…緑黄色野菜、海藻類、大豆製品など
妊娠するとホルモンバランスは大幅に変化しますが、出産後も身体を元の状態に戻すためにホルモンバランスが大幅に変化を起こします。
ホルモンバランスの変化は自律神経のバランスを乱し、
- 吐き気、めまい、立ちくらみ、クラクラする、倒れる
- 頭痛、肩こり
- だるさ等の症状を起こしやすくなります。
他にも、イライラや不安、うつなどの精神的な症状を起こすことがあります。ホルモンバランスを整えるためにも鉄分を摂取していきましょう。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。












