排卵痛があってから【子作り】では遅い?
2024年10月23日

こんな経験はありませんか?
「生理と生理の間なのに、なんだかお腹がチクチク痛む…」「いつもより下腹部が重くて、体がだるい」「これって何か悪い病気?」「妊活中だから余計に心配…」
そんな風に感じて、不安になったことはありませんか?
特に妊活中の方にとっては、体の変化や痛みは気になるもの。排卵痛は、多くの女性が経験するものですが、痛みの感じ方や程度は人それぞれ。正しい知識を持つことで、不安を軽くし、上手に付き合うことができます。
この記事では、排卵痛の仕組みや症状、妊活への影響、そして注意すべきポイントまでわかりやすく解説します。
目次
排卵痛について
排卵痛とは
排卵痛とは、排卵日またはその前後1~2日間に生じる、排卵に伴う下腹部の痛みのことです。
排卵痛「メカニズム」
排卵痛は、排卵日に卵子が排出される時に卵胞が破れ、卵胞液と血液が流れ出して腹膜を刺激する事から起こるものです。
生理と生理の間の時期に下腹部が痛くなる、排卵日がしんどいという場合は、排卵痛が原因かもしれません。では、他に排卵痛にはどんな痛みがあるかをご説明いたします。
→事例:
30代前半の女性Aさんは、毎月生理の中間頃になると「キューッ」とした痛みを右下腹部に感じていました。最初は便秘かと思っていたそうですが、婦人科で診てもらったところ「排卵痛」だと分かり、安心したとのことです。
排卵痛があってから【子作り】では遅い?について
「排卵痛があった日」は、妊娠しやすい?
排卵痛があった日は妊娠しやすい時期と言われていますが、排卵痛だけでは正確に妊娠しやすい日を特定するのは難しいです。
→事例:
妊活中の30代後半のBさんは、毎月排卵痛がある日を狙ってタイミングを取っていたものの、なかなか妊娠に至らず。排卵検査薬や基礎体温を併用することで、実は排卵痛の翌日にタイミングを取っていたことが判明。排卵痛が出る“前日”にタイミングを変えて妊娠につながったそうです。
排卵痛があってから、「子作り」では遅い?
排卵痛は排卵日前後に発生することが多い為、妊娠する確率が高いと言われています。
しかし、排卵日の6日前~排卵日の1日後より少し遅れてしまう可能性もあるので、排卵痛が来てから子作りでは遅いとも言われています。
そのため、他の方法で排卵日を予測する事をおすすめします。
排卵痛【症状チェック】について
排卵痛の「症状チェック」をしてみよう
生理開始日から14日前後に、以下の症状も伴う様であれば、排卵痛の可能性が高くなります。排卵痛かどうか、チェックしてみましょう。
- 子宮や下腹部、腰付近にチクチク、ズキズキとした痛みを感じる
- 卵巣部分が張ったように痛む
- 左右どちらか一方の卵巣から卵子が放出される際に発生する為、片方だけに痛みを感じることが多い
- 短ければ数時間、長くても半日から1日程度で改善する
- 倦怠感、むくみ、眠気、吐き気、肌荒れ、便秘、おりものの変化などがある
排卵痛の症状チェックで、早めに気づく!
排卵痛の症状チェックをして、早めに排卵日を察知していきましょう!
→事例:
20代のCさんは、いつも生理以外のタイミングで「なんとなくお腹が張る」ことに気づき、生理日から数えてみると大体14日前後であることに気づきました。そこでアプリで記録し始めたところ、毎回同じタイミングで排卵痛が出ていると分かり、妊活の目安にもなったそうです。
【特徴】排卵日の腹痛について
排卵日の腹痛「特徴」
排卵の時期は、卵巣が少し炎症を起こしている状態で、お腹が張ったような痛みや、子宮周辺に痛みを感じる等の症状が出ます。
痛みの感じ方は個人差がありますが、
- 下腹部にチクチク、ズキズキとした痛みを感じる方
- 下腹部の痛みにより性行為が出来ないという方
- 痛み止めを飲んでも治らないという方
他にも排卵日の下痢や、排卵日の腰痛でしんどくなるという方もいらっしゃいます。
また、気分が悪い、ふらつくなど、あまりにも症状が酷い場合は、緊急の処置が必要なこともあるため、病院を受診してください。
→事例:
妊娠を希望していた30代前半のDさんは、排卵期に性行為をすると「ズキン」とした痛みが出るためタイミングを取るのが苦痛になっていました。婦人科で相談した結果、排卵後すぐの痛みと分かり、排卵日2日前にタイミングを取るようアドバイスされ、負担が減ったそうです。
排卵後、腹痛が続く
排卵後に腹痛が続く場合は、以下のような原因が考えられます。
- 卵巣出血
- 黄体ホルモンの影響によるガス溜まり
- 子宮内膜などの婦人科系の病気
- 虫垂炎や卵巣茎捻転などの病気
排卵痛の期間は、通常数時間から半日で改善します。痛みが丸一日以上続くようであれば早めに病院を受診するようにしましょう。
→事例:
痛みが2日以上続いたEさん(40代)は、最初は排卵痛だと思い放置していたものの、強い吐き気と発熱も伴ったため救急受診。結果、卵巣出血と診断され、点滴治療を受けました。「排卵痛もバカにできない」と痛感したそうです。
排卵痛【いつもより痛い】→ 原因はストレス?
排卵痛「いつもより痛い」場合の原因
排卵痛がいつもより痛い場合は、「病気のサイン」である可能性があります。排卵痛が酷い場合に考えられる病気には、以下のようなものがあります。
- 子宮内膜症… 排卵痛や生理痛がかなり痛くなります
- 卵巣出血… 強い腹痛や腰痛を引き起こし、出血が多いと手術が必要になる事もあります
- 卵巣腫瘍… 激しい下腹部痛を引き起こす可能性があります
- 骨盤内炎症性疾患… 排卵痛がいつもより痛いと感じます
生理日以外で上記のような下腹部の痛みが長く続いたり、痛みが悪化したりする場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
→事例:
普段は軽い排卵痛で済んでいたFさん(30代)が、ある月だけ歩くのも辛いほどの激痛を感じ、念のため病院へ。診察の結果、初期の卵巣腫瘍が見つかり、早期治療に繋がりました。「いつもと違う痛みは見逃しちゃダメ」と語っていました。
排卵痛【いつもより痛い】→ ストレスが原因かも
排卵痛そのものは生理的なものですが、ストレスが溜まっている方や、体質的に緊張しやすい方は痛みが強くなることもあると言われています。
痛みが強い時は、市販の鎮痛剤(痛み止め)を服用して痛みを緩和できます。
鎮痛剤を飲んでいる周期に、万が一妊娠したとしても胎児にはほとんど影響はないとされるのでご安心下さい。
→事例:
仕事でのストレスがピークだった時期、排卵痛がひどくなったGさん(20代)は、カレンダーを見ると生理とは無関係なタイミングで痛みが増していたことに気づきました。心療内科と婦人科の連携を受けたことで、排卵痛のストレス要因がはっきりし、生活習慣の見直しで改善したそうです。
まとめ:排卵痛があってから【子作り】では遅い?
排卵痛とは、排卵日前後に下腹部や腰にチクチク・ズキズキとした痛みを感じる症状で、生理と生理の間に起こります。
痛みは左右どちらかの卵巣付近に起こり、短ければ数時間、長くても1日程度で治まるのが特徴です。お腹が張る感覚や、腰痛、下痢、便秘、むくみ、眠気などを伴うこともあります。
「症状チェック」のポイント
「症状チェック」のポイントは、生理開始から約14日目ごろに腹痛が起きるかどうか。排卵痛かどうかを早めに見分けることで、排卵のタイミングをつかむ助けになります。
ただし、排卵後も腹痛が続く場合や、いつもより痛い・激しい痛みを感じるときは、子宮内膜症や卵巣出血などの可能性も。症状が強い場合は婦人科の受診を検討しましょう。
排卵痛と「子作りのタイミング」
排卵痛があった日は妊娠しやすい時期とされていますが、排卵そのものは排卵痛の直前〜直後に起こるため、「排卵痛があってから子作り」では少し遅い可能性もあります。
排卵日は通常、排卵痛の前後1〜2日の間にあるため、妊活中は基礎体温や排卵検査薬なども併用して排卵日を予測するのが理想的です。
排卵痛が強くなる原因にはストレスや自律神経の乱れも関係しています。痛みが気になる場合は市販の鎮痛剤で対応しても問題は少なく、妊娠への影響もほとんどないとされています。
排卵痛とうまく付き合いながら、妊娠しやすいタイミングを見極めていきましょう。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。