なぜ鍼治療でズーンとくる(響き)? 効果が出ている証拠?
2025年10月20日
【この記事でわかること】
- 鍼治療で感じる“ズーン”という響きの正体
- 筋硬結やトリガーポイントとの関係
- 好転反応の仕組みと注意点
この記事では、鍼治療でよく聞く「ズーンとした感覚」や「響き」がなぜ起こるのか、その理由や効果、注意すべきポイントについてわかりやすく解説します。
「鍼の響きが不安だった」「ビクッとなったけど大丈夫?」と感じたことのある方におすすめの記事です。
結論として、ズーンという感覚は鍼の効果が現れているサインであり、筋肉や神経に適切にアプローチできている証拠です。ただし、首などの危険部位では注意が必要です。
本文中では、トリガーポイントの解説や好転反応の詳細、実際の体験談も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
なぜ鍼治療でズーンとくる?


なぜ鍼治療でズーンとくる?ビクッとするの?
鍼治療を受けた時、ズーンとくる(ビクッとする)鈍い痛みのような独特な「響き」を感じたことはありませんか?
マッサージで凝っている部分を押された時の感覚に近いもので、初めて感じた時は痛みや不快に感じる人もいれば、気持ち良いと感じる人もいます。
鍼治療でズーンとくる(響き)のは、効果が出ている証拠?
鍼治療でズーンとくると、悪い場所に鍼を刺されたんじゃないだろうか?ずっとこのままじゃないか?など心配するかもしれませんが、この響きは身体に悪いものではありません。
鍼治療で、身体の悪い箇所に鍼が刺さると、ズーンとくる(響き)ことがあります。硬くなった筋肉が神経を圧迫して、凝りや痛みという症状が起こります。
この硬くなった筋肉に鍼が刺さると、筋肉は刺激を受けて反応し、ズーンとくる(響く)感覚が生まれます。筋肉がビクンとなる場合もあります。響きは鍼が効いている証拠なのです。
→体験談:
長年デスクワークによる肩こりに悩んでいた30代女性。初めて鍼治療を受けたとき、肩に刺した瞬間ズーンと重く響く感覚に驚きましたが、施術後は肩がふわっと軽くなり、翌朝の目覚めもスッキリ。「あれが効いてたんだ」と実感したそうです。
筋硬結やトリガー ポイントに鍼が刺さると、ズーンとくる感覚になる
トリガーポイントは、筋肉にできる頑固なコリや硬縮部位で、痛みを引き起こす原因となります。
筋肉が硬くなる「凝り」の正体は、「筋硬結(きんこうけつ)」です。
筋肉の使い過ぎやストレス、ケガなどによって、筋繊維が硬くなった部位のことを言います。
人間には全身に痛みを感じるセンサーがありますが、筋硬結の部分はこのセンサーが壊れてしまい、酷くなると常に痛みを感じるようになってしまっていることも多いです。
この筋硬結に鍼が刺さると、ズーンとくる感覚になります。凝っていない健康なところに鍼を刺してもこの感覚は現れません。
→体験談:
慢性的な腰痛で悩む40代男性は、筋硬結が集中する部位に鍼が当たった瞬間「ズンッと重く奥に響く感覚」に驚いたそうです。その直後に一瞬ピクッと筋肉が動き、その後しばらくして痛みが和らぎました。「ピンポイントで効いた感じがした」と話しています。
鍼治療でズーンとくるのは、どれくらい続くの?残る?
鍼治療でズーンとくる感覚(響き)は、どれくらい残るのでしょうか?
響きは何日も続かず、数時間で消える事が多いです。何日も残ることは、かなり稀ではないでしょうか。
消えた後は凝りや痛みも楽になっていて、慣れてくると気持ち良いとリラックスして施術を受けられるようになります。
施術者は刺激の度合いを調整できますので、耐えられないようでしたら施術者に相談すると良いでしょう。
→体験談:
美容鍼に興味を持ち、初めて鍼を体験した20代女性。施術中に頬のあたりで「ズン…」とした感覚があったものの、帰宅後には消えていたそうです。「翌朝メイクのノリが違った」と効果を実感。響きは気にならず、2回目からはリラックスして受けられたとのこと。
打ってはいけない場所(首)にズーンとくるのは、危険!
人間の体には、鍼を打ってはいけない場所(首など)があります。また、鍼治療でズーンとくる響きは、鍼をある程度の深さを入れることになります。
打ってはいけない場所(首など)で、鍼治療でズーンとくる程、響かせることは危険な行為になりますので、ご注意ください。
→体験談:
知人の紹介で初めて鍼を受けた男性が、首に鍼を打たれた際に鋭い痛みと強い響きを感じ、数時間しびれが残ったという事例があります。後に経験不足の施術者によるものと判明。信頼できる資格を持つ鍼灸師のもとで施術を受ける重要性を実感したそうです。
関連記事:鍼が痛い時と痛くない時
鍼治療【好転反応】


鍼治療【好転反応】
また、鍼をすると「好転反応」という症状が出る場合もあります。
鍼治療でのズーンという響きではなく、
- 身体がだるくなってしんどい
- 発熱、
- 急激な眠気
といった症状ですが、自然療法にはよく現れる反応です。
鍼を刺すことで筋肉の緊張が緩み、血液やリンパの巡りが良くなり、新陳代謝も高まり老廃物が流れやすくなることで、その反応に身体がついていけず起こります。
好転反応は身体が良くなろうとしているサインなのです。
東洋医学では「瞑眩(めんげん)」といい、「瞑眩なくして効果なし」とも言われています。
→体験談:
育児と家事で疲れ切った30代の主婦が鍼を受けた翌日、「だるくて一日中眠かった」と驚いたとのこと。施術者に相談すると「好転反応ですよ」と説明され、3日後には体の軽さを感じ、以前より元気に動けるようになったそうです。「回復する力が戻った気がした」と話しています。
全ての人が感じるわけではありません

好転反応は必ず起こりますが、その反応を全ての人が感じるわけではありません。好転反応を感じやすい人は、それだけ回復力(自己治癒力)が低下している人です。
→体験談:
普段から食事や運動に気を使っている50代男性は、鍼を受けてもズーンとする響きも、だるさなどの好転反応も特に感じなかったとのこと。「何も起こらなかったけど、肩は軽くなってた」と話し、好転反応の有無は体質や体調によると納得していました。
好転反応を感じやすい人の特徴

- 症状の重い人
- 長い間、薬を使用している人
- 強い薬を使用している人
- 食品添加物や加工食品を長期間に渡って食べ続けていた人
- 肉や脂肪の多い食事を摂り続けていた人
などです。
好転反応は、施術の翌日~3日目に現れ、その後3日ほど続くことが多いです。
症状が出ている時の注意点

症状が出ている時は、
- 身体を冷やさない
- 睡眠や食事など規則正しい生活
- 栄養バランスのとれた食事
- アルコールを控える
- 長風呂は避ける
など、無理せずゆっくり過ごすようにしましょう。
関連記事:鍼灸の好転反応(ひどい頭痛・下痢・めまい等)について
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関連記事:鍼治療後、痛みが増す?!その理由を解説!
【よくある質問】なぜ鍼治療でズーンとくる(響き)? 効果が出ている証拠?

Q1. 鍼治療中に「ズーン」と響くのはなぜ?痛みとは違うの?
A. 「ズーン」とした感覚は、得気(とっき)と呼ばれ、ツボや筋肉の深部に刺激が届いたときに感じる独特な感覚です。
痛みとは異なり、「重い」「だるい」「広がる」ような感覚で、東洋医学では治療が効いている証拠ともされます。
🔗 参考文献:健康にはり 鍼の「ひびき」ってどんなもの?メカニズムや効果を解説
Q2. 鍼の響きが強いほど効果があるの?
A. 必ずしも「響きが強い=効果が高い」わけではありません。適切な刺激量は人によって異なります。
響きを感じることで交感神経の興奮が抑えられ、血流や筋肉の緊張に影響を与える可能性はありますが、過度の刺激は逆に緊張や不快感を引き起こすこともあります。
🔗 参考文献:明治国際医療大学「得気 J (舗のひびき)についての文献的考察
🔗 参考文献:森ノ宮医療学園出版部 鍼灸OSAKA72号
Q3. トリガーポイントに鍼を打つと響くのはなぜ?
A. トリガーポイントとは、筋肉内にできる痛みの原因点(筋硬結)のことです。
そこに鍼を刺入すると、ズーンと響いたり、ピクッと筋肉が動く(局所けいれん反応/Local Twitch Response)ことがあります。
これは鍼が適切に届いたサインで、筋肉のリセットや血流改善を促す刺激になると考えられています。
🔗 参考文献:トリガーポイント研究所: トリガーポイントとは?
Q4. 鍼の響き(ズーン)が「残る」「違和感が続く」のは大丈夫?
A. 一時的な違和感(だるさ・重さ)は施術による反応で、数時間〜翌日にはおさまることがほとんどです。
ただし、過度な響きや不適切な刺入による内出血・筋膜刺激などで、数日間残ることもあります。不安な場合は施術者に相談しましょう。
🔗 参考文献:全日本鍼灸学会 鍼灸安全対策ガイドライン 2025 年版
🔗 参考文献:日本医専 鍼灸の効果・持続期間、副作用について
関連記事:鍼灸の好転反応(ひどい頭痛・下痢・めまい等)について
【まとめ】なぜ鍼治療でズーンとくる(響き)? 効果が出ている証拠?

なぜ鍼治療でズーンとくる?
鍼治療でズーンとくると、悪い場所に鍼を刺されたんじゃないだろうか?ずっとこのままじゃないか?など心配するかもしれませんが、この響きは身体に悪いものではありません。
鍼治療でズーンとくる(響く)のは、効果が出ている証拠?
鍼治療で、身体の悪い箇所に鍼が刺さると、ズーンとくる(響き)ことがあります。
硬くなった筋肉に鍼が刺さると、筋肉は刺激を受けて反応し、ズーンとくる(響く)感覚が生まれます。筋肉がビクンとなる場合もあります。
筋硬結やトリガー ポイントに鍼が刺さると、ズーンとくる
トリガーポイントは、筋肉にできる頑固なコリや硬縮部位で、痛みを引き起こす原因となります。
この筋硬結(筋肉の凝り固まった場所)に鍼が刺さると、ズーンとくる感覚になります。凝っていない健康なところに鍼を刺してもこの感覚は現れません。
鍼治療でズーンとくるのは、どれくらい残る?
響きは何日も続かず、数時間で消える事が多いです。何日も残ることは、かなり稀ではないでしょうか。
首にズーンとくるのは、危険!
人間の体には、鍼を打ってはいけない場所(首など)があります。また、鍼治療でズーンとくる響きは、鍼をある程度の深さを入れることになります。
首などで鍼治療でズーンとくる程、響かせることは危険な行為になりますので、ご注意ください。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。












