体外受精の費用(人工授精・体外受精・顕微授精)

2024年09月20日

人工授精・体外受精・顕微授精について

不妊(妊活)に悩む夫婦の数は、年々増えています。避妊を止めたらすぐに子供ができると思っているご夫婦が多いのですが、なかなかうまくいかないようです。

まさか自分たちが、悩むことになるとは、想像もしなかったのではないでしょうか。

不妊治療の種類

大きく分けて2種類があります。

  • 一般不妊治療……タイミング法、ホルモン療法、人工授精
  • 高度生殖医療……体外受精、顕微授精、凍結胚移植

不妊治療の費用はどれくらい?

病院での不妊治療は、タイミング療法→人工授精→体外受精→顕微授精とステップアップしていきますが、やはり気になるのは費用のことではないでしょうか?

体外受精(顕微授精)の費用はどれくらい?

タイミング療法→人工授精と治療が進むと、体外受精も考えていかなければいけません。

では、体外受精の費用はどれくらいかかるのでしょうか?

平均費用はどれくらいなのか、最大でいくらほどかかるのか、保険適用はあるのか、払え払えない場合は?など、体外受精を始める前に実際の金額のことは調べておいた方が良いでしょう。

不妊治療ではほとんどの場合、体外受精の前の段階でタイミング法と人工授精を行うのが一般的です。この2つ(タイミング法、人工授精)は、「一般不妊治療」に分類され、保険適用の回数制限や年齢制限はありません

 

タイミング法(方法や費用)について

タイミング法は、不妊症かもしれないと判断された時、まず最初に行われます。また、原因が分からない時にも、まず初めの治療法として選ばれます。

タイミング法(方法や費用)

排卵日のタイミングを予測し、排卵日の前後に性交を行います

排卵日の予測には、基礎体温や、ホルモン(エストロゲン・黄体ホルモン)の数値、おりものの様子などが参考にされます。専門の医師が、様々な情報から判断する為、排卵日の予測は比較的正確です。

タイミング法では、基本的に自然妊娠と同じですが、予測のレベルを上げることで成功率が高まります

医療機関の検査などによって違いますが、一般的には1回2,000円~3,000円程度です。

排卵誘発法(方法や費用)

排卵が起こりにくい人に、誘発する薬(排卵誘発剤)を使って排卵を起こします。そのタイミングで性行為を行って妊娠率を高めます。

超音波検査や排卵誘発剤の処方が加わると、約1万~2万円ほどかかることもあります。

 

タイミング法の対象者

タイミング法は、医師の指導のもとで自然妊娠を目指します。

  • 避妊をせず半年間妊娠しない
  • 卵管に異常がない
  • 精子に異常がない

という夫婦が対象となり、女性の年齢は35歳くらいが目安とされています。

 

人工授精(AIH)の(方法や費用)について

人工授精(方法や費用)

直接、子宮内に精子を送り届けて、妊娠をサポートします。

精液を採取し、遠心分離などを使って、運動性の良い元気な精子を取り出し、専用の細いチューブを使って子宮に注入します。身体への負担が少ないのも特徴です。

一般的に診察、検査、薬、人工授精1回分を合わせて約15,000円~20,000円ほどかかります。ちなみに自費の場合は合計で約5万円になります。

 

人工授精の対象者

人工授精では、排卵の時期に合わせて精子を子宮内に注入します。

  • 男性側に問題(勃起不全、射精障害、乏精子症、精子無力症など)がある場合
  • 性交障害、性機能障害など
  • 卵管閉塞など精子の進入障害

人工授精は精子を子宮に直接注入し、その後は自然妊娠と同じ流れになります。

 

体外受精(IVF)の(方法や費用)について

※2022年4月から保険適用となり、これによって不妊治療費用の負担額が大幅に軽減されました。

体外受精の対象者

  • 人工授精で成功しなかった
  • 卵管性不妊、受精障害
  • 男性不妊
  • 原因不明不妊
  • 子宮内膜症、多嚢胞性卵巣(PCO)

体外受精には適用条件

体外受精には適用条件があり、女性の年齢によって回数制限があります。

  • 40歳未満・・・子供1人につき最大6回
  • 40歳以上43歳未満・・・子供1人につき最大3回

※回数は胚移植のみで、採卵回数は入りません。

※胚移植により妊娠・出産すると、胚移植回数はリセットされます。

体外受精(方法や費用)

体外受精は、体の外で受精を行い、受精・細胞分割した卵を、子宮内に入れる方法です。

卵子と精子をそれぞれ体内から取り出して、卵子の上に精子をふりかけて自然受精させ、しばらく培養してから子宮に移植する方法で、「胚移植」と言います。

 

採卵で約15万円、移植で約5万円となり、自己負担額の合計は20万円ほどです。

保険適用外であった2022年3月以前までは約70万円かかっていましたので、「値段が高くてお金が続かない」と諦める人の多かった不妊治療ですが、経済的負担は大幅に軽減され、受ける人の数も増えました。

 

顕微授精(ICSI)の(方法や費用)について

顕微授精(方法や費用)

良質な精子を選んで、針で直接卵子内に注入します。体外に取り出して受精させる方法は体外受精と同じですが、良質な精子を注入できるため、体外受精よりも妊娠率は高くなります

体外受精で妊娠しない場合や、精子減少症や、乏精子症の方に行われます。

 

医療機関によって違いますが、体外受精よりも工程が多くなるため、自己負担額は約40万円となります。

※体外受精については、転院しても回数はリセットされませんので、自身で回数を把握しておきましょう。

 

体外受精と不妊鍼灸を併用した症例

豊中市 体外受精 39歳

O.I様 結婚3年目。子宝に恵まれず悩んでいる。今年に入って、2度体外受精をするも陰性。転院をして、5回目の体外受精にチャレンジ中。

一度身体をリセットして、1か月後に体外受精をする予定。

様々な妊活をしてきたが全てうまくいかず、年齢的にも焦っている。ネットで当院を見つけ来院。

最初、週2で通院してもらい体質を変えていく。冷え、考えすぎるクセがあり、焦りやすい。

施術3回目で、身体が軽くなり、心にゆとりが出てきたと喜んでいる。

ここで鍼灸を受けたら、何とかなると気持ちに余裕ができ、安心できるようになってきた。

5度目の体外受精で、見事妊娠陽性が出て、非常に喜ばれた。

 

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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。 その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
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