卵管通過障害(閉塞・狭窄)
2016年02月26日

目次
卵管通過障害(閉塞) 35歳 K.S様
結婚3年目。妊活のはじめの検査で、造影検査を行い閉塞が見つかった。病院からは体外受精を勧められた。
当院へ、授かりやすい体質になりたいと来院。
コツコツ体質を変え、施術開始5ヵ月で陽性反応が出た。
体外受精3回目だった。奇跡が起きた!と非常に喜んで頂いた。
コツコツ不妊鍼灸で体質を変えたことが非常に活きた症例だった。
一番大事なのが『ご本人の身体の状態』です。しかし、焦ってしまい、この事を考慮されていないケースが非常に多いと感じる。
本人の身体の状態が、妊娠・出産できるレベルに達していなければ、それを修正していく施術がとても大切となる。
卵管通過障害
不妊症の原因は様々で、その1つに閉塞・狭窄があります。卵子の通り道になる管が、詰まっているために、受精できない状態です。
つまることで、完全に妊娠が出来なくなるわけではありません。
原因や症状、自然妊娠ができるのかどうかについてお話します。
閉塞(狭窄)とは
卵管とは、卵巣から子宮に伸びている管です。精子と排卵された卵子が出会って受精卵となり、その受精卵が卵管を通って子宮へ向かいます。
しかし、なんらかの理由で詰まったり、通り道が狭くなる状態を「閉塞(狭窄)」と言います。
ふさがれてしまうと、精子と卵子は出会えず、卵子が子宮にたどり着くことも出来なくなる為、治療しないと難しくなってしまいます。
原因
詰まる・狭くなる原因は、いくつか考えられます。主な原因としては、骨盤内で炎症が起こる子宮内膜症、子宮外妊娠、虫垂炎など。
骨盤内で起きた炎症が、さらに範囲を拡大してしまい、卵管に癒着が起きてしまうことがあるのです。
また、性感染症のクラミジアにかかったことで、炎症が起こって、癒着する場合もあります。明確な自覚症状が現れない事がほとんどです。
なので、気づかないうちに癒着が進行し、閉塞(狭窄)になってしまいやすいのです。
つまると自然妊娠はできない?
卵管は左右2本あり、片方が詰まっても、もう一方は通ることができます。ですので、片方が通っていれば、可能です。
しかし、両方が詰まってしまった場合には、治療をしないと可能性がなくなります。
治療法
自然妊娠を望むケース
機能を回復させるための「形成手術」を行います。
完全に閉じていない場合
生理食塩水や造影剤を注入して、詰まりを取り除く「通水法」も一つの治療法です。
治療後は、自然妊娠は可能になりますが、どうしても確率は低くなってしまいます。
左右両方が詰まっている場合
卵管を通さずに、受精させる方法(体外受精)があります。
高齢の方なども、できるだけ早めに体外受精を選択肢に入れて考えるべきかと思います。
東洋医学(はりきゅう)では
閉塞には、片側または、両側が詰まっているケースがあります。
3つのタイプ
- 気の停滞(ストレスを溜め込んでいるタイプ)
- 瘀血(普段から腹痛があり、生理時にきつくなり、塊が混じるタイプ)
- 湿邪(うすく白いおりもの、軟便、下痢しやすい)
東洋医学では、閉塞している状態を『脾虚』と捉え、診ていきます。
外科的手術をしないと、治り難いと考えられがちですが、はり灸によってが開通し、妊娠した症例もたくさん存在します。
豊中市でお困りでしたら是非一度ご相談ください。
執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。