妊娠初期の鍼灸治療【禁忌のツボ】
2024年04月11日
目次
妊娠初期の鍼灸治療【禁忌のツボ】について
ご妊娠された患者様によく、「妊娠しても鍼灸を続けて大丈夫ですか?」と聞かれることがあります。また最近では、マタニティ鍼灸という言葉も出てきています。
今回はそんな妊娠中の鍼灸(禁忌のツボ)についてご説明いたします。
妊娠中の鍼灸は良い?悪い?
妊娠中の鍼灸は良い?悪い?
まず結論から申し上げると、良いです!!しかし、禁忌のツボがあるので、そこは要注意です。
妊娠初期の鍼灸は【いつから】できますか?
妊娠中は胎児への影響を配慮して、薬などの化学製品の使用を控えることになりますが、鍼灸治療は鍼と灸の刺激だけで、様々な症状を和らげる為、副作用の心配などがありませんので安全に利用できます。
しかし、妊娠初期には禁忌とされている施術部位や、流産の危険があるため避けた方が良いとされるツボがありますので、ご自身では行わないようにしましょう。
妊娠中に押してはいけない【ツボ】禁忌
これらのツボは、妊娠初期には十分に注意が必要です!
肩が凝るから強く押してしまった!腰痛がひどいから強く押してしまった!ということの無いようにくれぐれも注意をしておいてください。
肩井(けいせい)
肩井のツボは、肩の端と首の付け根の真ん中にあるツボです。
陣痛促進の効果があるツボのため、妊娠中は禁忌です。
合谷(ごうこく)
合谷のツボは、手の親指と人差し指の間のつけ根にある窪みの場所にあります。
頭痛や便秘の際に押すツボで、妊娠中は禁忌です。
太衝(たいしょう)
太衝のツボは、足の親指と人差し指の骨と骨が合わさる所にあります。
陣痛促進のツボのため、妊娠中は強く押さないようにしましょう。
三陰交(さんいんこう)
三陰交のツボは、内側のくるぶしの上から指4本ほどの位置にあるツボです。
生理痛や生理不順などに役立ちますが、妊娠中は気をつけたいツボです。特に妊娠初期には禁忌のツボです。
妊娠中の鍼灸【効果とメリット】
不快症状(妊娠中)の軽減効果
妊娠中は、つわりなどの妊娠初期の諸症状、腰痛、頭痛などの不快症状が出ることが多々あります。
鍼灸治療は、身体のツボや反応点を刺激することで、血液循環を改善し、筋肉の緊張を緩和させていきます。妊娠中の諸症状を軽減させる効果があります。
血流アップで流産のリスクを減らす
お腹の血流の循環を良くして、流産のリスクを減らします。
着床後には、赤ちゃんの成長のために、栄養がしっかりと赤ちゃんにスムーズに運ばれる必要があります。
鍼灸で神経の高ぶりを抑えて、お腹の血流が良くなるようにしていきます。
ストレスの軽減(リラックス効果)
妊娠中は身体の変化や、母親になるというプレッシャーなどから、ストレスになる事もあります。
鍼灸治療はリラクゼーション効果もあり、ストレスを軽減させホルモンバランスを調整してくれます。
睡眠の質が低下しやすい妊娠中も、鍼灸治療によってリラックスする事で睡眠の質を向上させる効果もあります。
免疫力の向上
妊娠中は、免疫機能が低下し、感染症や風邪にかかりやすくなることがあります。
鍼灸治療は、身体の様々なバランスを整え、免疫機能の働きを活性化させ、ウイルスに対する抵抗力を高めてくれます。
まとめ
妊娠初期(妊娠12週まで)は流産が起こりやすかったり、つわりが酷かったりする為、鍼灸院ではフォローを重点的に行っています。
妊娠初期には禁忌のツボは使わずに、様々なサポートができますので、ぜひご活用ください。
そして、12週からはご出産のための身体作りと共に、妊娠中のストレスケアをして、赤ちゃんが健やかに育つ環境づくりを大切にしています。
安心して妊娠中も鍼灸院に通院し、快適なマタニティライフをお過ごし下さいませ♪
執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹
約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。