妊娠中(妊娠初期)の鍼灸【禁忌のツボ】を押してしまった!?
2024年04月10日

「妊娠中って、思っていた以上に不安が多い…」
妊娠がわかって嬉しい気持ちの反面、「体調が不安定でつらい…」「肩こりや腰痛がひどいけど、薬は飲めないしどうしたらいいの?」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。
特に妊娠初期は、つわりや眠気、気分の浮き沈みなど、体も心も大きく揺れ動く時期です。
そんな中で「鍼灸は妊娠中に受けても大丈夫?」「押してはいけないツボってあるの?」という声もよく聞かれます。
今回は、妊娠初期の鍼灸治療において注意すべき“禁忌のツボ”や、鍼灸がもたらす効果とメリットについて、実際の体験談を交えながら詳しくご紹介します。
目次
妊娠中(妊娠初期)の鍼灸治療【禁忌のツボ】について
ご妊娠された患者様に「妊娠していても鍼灸を受けて大丈夫ですか?」とよく聞かれます。また最近では、マタニティ鍼灸という言葉も出てきています。
今回はそんな妊娠中の鍼灸(禁忌のツボ)、押してはいけないツボについてご説明いたします。
禁忌のツボ(肩井、合谷、三陰交)を知らずにグイグイ押してしまった!ということの無いように、参考にしてみて下さい。
妊娠中(妊娠初期)の鍼灸(ツボ刺激)は良い?悪い?
妊娠中(妊娠初期)の鍼灸は、良い?悪い?
まず結論から申し上げると良いです!しかし、禁忌(押してはいけない)のツボがあるので、そこは要注意です。お灸もNGのツボがあります。
禁忌(きんき)のツボとは
禁忌のツボというのは、鍼やお灸をしてはいけない(押してはいけない)ツボのことです。
鍼やお灸だけでなく、押したりマッサージも避けておきましょう。
妊娠初期の鍼灸は【いつから】できますか?
妊娠中は胎児への影響を配慮して、薬などの化学製品の使用を控えることになりますが、鍼灸治療は鍼と灸の刺激だけで、様々な症状を和らげる為、副作用の心配などがありませんので安全に利用できます。
しかし、妊娠初期には禁忌とされている施術部位や、流産の危険があるため避けた方が良いとされるツボがありますので、ご自身では行わないようにしましょう。
妊娠中(妊娠初期)に押してはいけない【ツボ】禁忌
これらのツボは、妊娠初期には十分に注意が必要です!流産するツボもあります。
肩が凝るから強く押してしまった!腰痛がひどいから強く押してしまった!ということの無いようにくれぐれも注意をしておいてください。
妊娠中は禁忌のツボ① 肩井(けいせい)
肩井のツボは、肩の端と首の付け根の真ん中にあるツボです。
肩井のツボは、陣痛促進の効果があるツボのため、妊娠中は禁忌(押してはいけない)です。
時々、肩井のツボをゴリゴリと押してしまっていた!とお話を聞きますが、危険なので止めておいてください。お灸もやってはいけません!
※実際のエピソード:肩こりで危うく肩井を刺激
30代・妊娠6週目の女性(会社員)「妊娠初期で肩こりが辛くて、自分で肩をゴリゴリ押していました。あとで妊婦は肩井を押してはいけないと知って、ゾッとしました。その後はぽん鍼灸院に通い、肩の緊張を和らげつつ安全な範囲で施術してもらって助かりました。」
妊娠中は禁忌のツボ② 合谷(ごうこく)
合谷のツボは、手の親指と人差し指の間のつけ根にある窪みの場所にあります。
合谷のツボは、頭痛や便秘の際によく使うツボですが、妊娠中は禁忌(押してはいけない)です。合谷は、お灸もやってはいけません!
妊娠中は禁忌のツボ③ 太衝(たいしょう)
太衝のツボは、足の親指と人差し指の骨と骨が合わさる所にあります。
太衝のツボは、陣痛促進のツボのため、妊娠中は強く押さないようにしましょう。お灸もやってはいけません!
妊娠中は禁忌のツボ④ 三陰交(さんいんこう)
三陰交のツボは、内側のくるぶしの上から指4本ほどの位置にあるツボです。
生理痛や生理不順などに役立ちますが、妊娠中は特に気をつけたいツボです。特に妊娠初期には禁忌(押してはいけない)のツボです。
時々、三陰交のツボをゴリゴリと押してしまっていた!とお話を聞きますが、危険なので止めておいてください。お灸もNGです!
妊娠中(妊娠初期)の鍼灸【効果とメリット】
不快症状(妊娠中)の軽減効果
妊娠中は、つわりなどの妊娠初期の諸症状、腰痛、頭痛などの不快症状が出ることが多々あります。
鍼灸治療は、身体のツボや反応点を刺激することで、血液循環を改善し、筋肉の緊張を緩和させていきます。妊娠中の諸症状を軽減させる効果があります。
※つわりがひどく、通勤も困難に
20代・妊娠8週の女性(営業職)
「妊娠初期につわりが酷くて、電車に乗るのも辛いほどでした。ぽん鍼灸院で週2回通い始めると、吐き気が軽くなり出勤もできるように。丁寧にケアしてもらえたことに感謝しています。」
血流アップで流産のリスクを減らす
お腹の血流の循環を良くして、流産のリスクを減らします。
着床後には、赤ちゃんの成長のために、栄養がしっかりと赤ちゃんにスムーズに運ばれる必要があります。
鍼灸で神経の高ぶりを抑えて、お腹の血流が良くなるようにしていきます。
※流産歴のある妊婦さん
40代・妊娠希望だった女性(過去に流産2回)
「妊娠後すぐに鍼灸院で血流改善を意識した施術を受けました。“無理な刺激は避ける”方針で、安定期まで週1ペースでサポート。結果的に、初めて安定期を迎えられ、涙が出ました。」
ストレスの軽減(リラックス効果)
妊娠中は身体の変化や、母親になるというプレッシャーなどから、ストレスになる事もあります。
鍼灸治療はリラクゼーション効果もあり、ストレスを軽減させホルモンバランスを調整してくれます。
睡眠の質が低下しやすい妊娠中も、鍼灸治療によってリラックスする事で睡眠の質を向上させる効果もあります。
※夜眠れず、気持ちも不安定に
30代・妊娠9週の女性(初産)
「妊娠初期で不安が強く、毎晩浅い眠りでした。鍼灸治療で“自律神経が落ち着いた”と実感。夜中の目覚めが減り、日中も前向きに。“こんなに違うんだ”と思える経験でした。」
免疫力の向上
妊娠中は、免疫機能が低下し、感染症や風邪にかかりやすくなることがあります。
鍼灸治療は、身体の様々なバランスを整え、免疫機能の働きを活性化させ、ウイルスに対する抵抗力を高めてくれます。
【まとめ】妊娠中(妊娠初期)の鍼灸【禁忌のツボ】を押してしまった!?
妊娠初期(妊娠12週まで)は流産が起こりやすかったり、つわりが酷かったりする為、鍼灸院ではフォローを重点的に行っています。
妊娠中(妊娠初期)、禁忌のツボ
- 肩井
- 合谷
- 太衝
- 三陰交
妊娠中(妊娠初期)には、禁忌のツボ(肩井、合谷)は使わないように!
妊娠初期には、禁忌のツボ(肩井、合谷、太衝、三陰交)は使わずに、様々なサポートができますのでぜひご活用ください。
そして、12週からはご出産のための身体作りと共に、妊娠中のストレスケアをして、赤ちゃんが健やかに育つ環境づくりを大切にしています。
安心して妊娠中も鍼灸院に通院し、快適なマタニティライフをお過ごし下さいませ♪
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。