子宮脱・膣脱への対策
2018年07月10日
目次
子宮脱・膣脱について
「子宮が腟から脱する(出る)」状態を言います。
臓器が外に出てしまう…と聞くと、多くの女性は不安に思う事でしょう。
今回は、原因や症状、対策、妊娠・出産への影響についても、ご説明します。
老化現象の一つ
何らかの理由で、子宮が本来の位置よりも下がり、腟内に出るものを「子宮下垂」と言います。
これは老化現象の一つで、一種の骨盤底ヘルニアです。
子宮などの臓器は、骨盤底の筋肉と靭帯に支えてもらう必要があります。
しかし、骨盤底の筋肉や靭帯の支える力が弱くなると、下垂してきます。
ひどくなると、子宮全体が腟から完全にはみ出して、「子宮脱」となります。
子宮が下がるときに、腟や膀胱、直腸などの臓器も一緒に下がってしまい、腟がつられて裏返ってしまうこともあります。
よく出産を経験している方や、産後に多いのですが、実は体質も関係しています。
原因は?
主な原因の一つは、妊娠・出産で、子宮を支える筋膜や靭帯が緩むことです。
自然分娩の場合、胎児が腟を通る際に、骨盤底が傷つき、年齢を重ねるごとに、その緩みが大きくなってしまうのです。
また、排便のいきみ、慢性的な咳、肥満、継続的に重いものを持つ仕事など、腹圧がかかり過ぎる事も原因の一つです。
※根本的には手術が必要になります。
対策
骨盤底筋体操
- 肛門と腟を上に引っ張るように、お尻の穴を締める
- 締めた状態で、5つゆっくり数える
- 力を抜いて、また締め直す
日常生活で気づいた時に行ってみて下さい。
肥満改善
腹圧がかかることで、状態が悪化する恐れがあります。
太り気味の人は、適度な食事と運動で、肥満を改善しましょう。
便秘解消
便秘で排便の時に、いきみ過ぎると、腹圧がかかって、子宮脱が進んでしまう恐れがあります。
妊娠、出産はできる?
早期発見が、とても大切になってきます。
進行すると日常生活に支障が出たり、その後の妊娠・出産に影響が出たりする恐れもあります。
下腹部や性器の違和感に気づいたら、早めに受診しましょう。
子宮が完全に飛び出しているわけではなく、性交渉できる状態であれば、可能性があります。
ただし、細菌感染などのリスクが高まるので、妊活を始める前に医師に相談しましょう。
また、手術の種類によっては、術後の性交渉や妊娠が出来なくなりますので、医師やパートナーとよく相談しましょう。
子宮脱・膣脱には、はり灸の併用を
手術が必要となってくるのですが、はり灸の併用をお勧めします!
手術をするのであれば、自然治癒力を高める「はり灸」を行えば、術後の回復がとても早くなります。
また、便秘や肥満、生活習慣の改善にも適しています。
東洋医学では、子宮は「腎」に属する臓器で、腰に付属すると言われています。
そこで、仙骨部(お尻の割れ目の上)と下腹がポイントとなります。
お灸で(温かく、気持ちの良いお灸)じっくり温めて、骨盤内の血流を良くすることが大切です。
繰り返してしまうこともあるので、はり灸で対策と改善を行っていきましょう。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹
約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。