妊娠中(初期)に【生卵・半熟卵】を食べてしまった!?
2024年08月3日

妊娠中には、色々食事にも気をつけなければいけません。その中でも、「生卵」は意外な落とし穴です。
すき焼きや卵かけご飯に、生卵をかけて食べますが、妊娠中にはぜひ気をつけておきましょう!
目次
妊娠中【生卵・半熟卵】を食べてしまった!?
妊娠中(初期など)に気づかず生卵(半熟卵)を食べてしまった!と心配している妊婦さんがよくおられます。
卵料理としては、
- すき焼き
- 卵かけご飯
- 半熟卵
- 温泉卵
- 半熟目玉焼き
など、日頃から摂取することの多い食材の一つですので、多くの人が日常的に食べる習慣がついています。
妊娠中の生卵(半熟卵)は、【サルモネラ菌】に要注意!
手軽で栄養価の高い卵ですが、妊娠中(初期など)に卵、特に生卵(半熟卵)を食べるのは注意が必要です。
生卵(半熟卵)には食中毒の原因となるサルモネラ菌という病原菌が潜んでいる可能性があります。
生卵の「サルモネラ菌」とは?
元々サルモネラ菌は、鶏の腸に生息していますが、卵を産むときに卵に付着してしまいます。
日本では、出荷前に卵表面の洗浄や殺菌をしているので、菌が付着している可能性は少ないですが、稀に付着していたり、成長過程で卵の内部に入り込んでしまっていることもあります。
「食中毒」→ 妊娠中(妊婦さん)への影響
サルモネラ菌はお腹の赤ちゃんへの直接の影響はありませんが、食中毒を起こしてしまいます。食中毒になって激しい下痢や嘔吐を起こすと、子宮が収縮して流産や切迫早産の危険があります。
妊婦さんが食べるとどうなるの?
サルモネラ菌は、少量でも食中毒を起こす可能性があります。特に免疫力の落ちている妊婦さんは、妊娠前に比べると菌に対する抵抗力が弱くなっているので、避けた方が良いとされています。
→【エピソード】妊娠初期に「卵かけご飯」を食べてしまって不安に…
妊娠8週の頃、Aさん(30代・初産婦)は、つわりがつらくて何も食べられず、「卵かけご飯なら食べられるかも」と思い、久しぶりに食べたそうです。
しかし後になって、「妊娠中に生卵はNG」と知り、大慌てで産婦人科へ相談。
幸い、食中毒症状は出なかったものの、「サルモネラ菌に感染していたら…」と不安で眠れない日が続いたとのこと。医師からは「今回は症状も出ていないし、心配しすぎなくて大丈夫。ただ、今後は完全に加熱したものを選んでくださいね」と説明を受け、ようやく安心したそうです。
📝ポイント:生卵や半熟卵は、妊娠中は避けるのが安心。加熱済みの卵料理を選びましょう。
生卵は、安定期や妊娠後期に入れば、大丈夫なの?
妊娠中期以降になると、つわりもおさまって食欲が出てくるかもしれませんが、妊娠中は時期に関係なく、生卵に関しては出産まで注意した方が良いでしょう。
生卵(すき焼き・卵かけご飯など)が食べたくなったら?
基本的に黄身までしっかり加熱されている卵であれば、食べても問題ありません。75℃以上で1分以上、または65℃以上で5分以上の加熱をするようにしましょう。
特にヒビが入っている卵は、菌が侵入している可能性が高くなりますので、しっかり加熱が必要です。
妊婦さんは、半熟卵のオムレツや目玉焼き、サンドイッチやパスタの半熟卵、温泉卵も避けた方が良いでしょう。
卵を食べる時の注意点
- 賞味期限や保存方法はしっかり確認する
- 購入後はすぐに冷蔵庫で冷やす
- 調理の為に割った卵は、放置しないようにする。
卵をかきまぜると、細菌が増えやすくなるという報告もありますので、かきまぜるのはできるだけ調理の直前にしましょう。
トキソプラズマについて
更に、妊婦さんに恐れられる病原菌の一つに「トキソプラズマ」があります。トキソプラズマは、家畜の肉や猫の糞、土の中にいる単細胞の寄生虫で、人から人への感染はありません。
健康な人が感染しても問題はありませんが、妊婦さんが感染すると、胎盤を通して赤ちゃんに感染する可能性があります。
妊娠初期に感染すると、流産・死産・水頭症・脳室肥大などが引き起こされる可能性があります。
また、妊娠中期~後期に感染すると、視力障碍や運動機能障害などの原因となりかねません。(妊婦さんが感染しても赤ちゃんが感染しない場合もあります。)
早期発見であれば、抗生物質で赤ちゃんへの感染率を下げることができます。
→感染の恐れのある食材は、生ハム、ユッケ、レバ刺し、レアステーキなどです。
なお、動物からの感染は猫からだけと言われていて、猫のトイレに病原体があることが多くなります。妊娠中は猫のトイレの掃除は、家族に頼むなどしましょう。
→【事例】生ハムを口にしてしまい…後から「トキソプラズマ」が怖くなった
妊娠12週のBさん(34歳)は、友人のホームパーティーでうっかり生ハムを食べてしまったそうです。妊娠に気づいたばかりで「妊娠中は生ものNG」の知識がなかったとのこと。
翌週の妊婦健診で医師に相談したところ、念のため「トキソプラズマ抗体検査」を受けることに。結果は陰性で母子ともに問題なく、その後も無事に妊娠経過を送ることができました。
ただ、Bさんは「たった一口の生ハムで、こんなに不安な思いをするとは思わなかった」と話していました。
📝ポイント:生ハム・ユッケ・レアステーキなどの生肉は、妊娠中は特に避けましょう。不安な場合は早めに検査を受けて安心を。
→【体験談】猫のトイレ掃除が原因でトキソプラズマ感染?
Cさん(28歳)は、妊娠前から猫を飼っていました。妊娠中も変わらず自分で猫のトイレを掃除していましたが、妊娠14週の健診で「トキソプラズマ抗体が陽性」との結果が出てしまいました。
感染時期は不明でしたが、妊娠中に初感染の可能性もあるということで、赤ちゃんへの感染リスクを減らすために抗生物質治療を開始。
幸い、胎児への影響はなく、無事に健康な赤ちゃんを出産。しかしCさんは「まさか自分が…と思いました。妊娠中は家族に掃除を任せればよかった」と後悔の気持ちを口にしていました。
📝ポイント:猫のトイレは、トキソプラズマ感染のリスク源。妊娠中は他の家族に任せるのがベストです。
【まとめ】妊娠中(初期など)に気づかず【生卵・半熟卵】を食べてしまった!?
妊娠中(初期など)に生卵・半熟卵はご注意ください!
妊娠中(初期など)に気づかず生卵(半熟卵)を食べてしまった!という妊婦さんがよくおられます。卵は、
- すき焼き
- 卵かけご飯
- 半熟卵
- 温泉卵
など、多くの人が日常的に食べる習慣がついています。
しかし、妊娠中(初期など)に卵、特に生卵(半熟卵)を食べるのは注意が必要です。
生卵のサルモネラ菌、食べるとどうなるの?
サルモネラ菌は、少量でも食中毒を起こす可能性があります。特に免疫力の落ちている妊婦さんは、妊娠前に比べると菌に対する抵抗力が弱くなっているので、避けた方が良いとされています。
生卵は、安定期や妊娠後期に入れば大丈夫?
妊娠中は時期に関係なく、生卵に関しては、出産まで注意した方が良いでしょう。
生卵(すき焼き・卵かけご飯など)が食べたくなったら?
基本的に黄身までしっかり加熱されている卵であれば、食べても問題ありません。75℃以上で1分以上、または65℃以上で5分以上の加熱をするようにしましょう。
もしも妊娠中に食中毒になったら、どうする?
サルモネラ菌はお腹の赤ちゃんへの直接の影響はありませんが、食中毒を起こしてしまいます。
食中毒になって激しい下痢や嘔吐を起こすと、子宮が収縮して流産や切迫早産の危険があります。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。