稽留流産で自然排出?自然流産で胎嚢が出た後、どうする?
2025年06月19日

【この記事でわかること】
- 自然流産で胎嚢らしきものが出たときの対応方法
- 進行流産・稽留流産の違いと対応
- 自然排出と手術療法の選択肢とそのメリット・デメリット
この記事では、妊娠初期に見られる自然流産について、特に「胎嚢らしきものが出たとき」の対応方法を中心に解説しています。
「急な出血や塊が出たけど、どうすればいいの?」「病院へ行く前に何かすべき?」と不安な妊婦さんに向けた内容です。
結論として、胎嚢が出たと感じたら、できるだけ保存し、速やかに病院を受診することが大切です。
本文中では、自然排出・手術療法の選び方や、流産の時期ごとの出血の違いについても詳しく解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
自然流産?【胎嚢(見た目)】が出た後どうする?
妊娠初期は、次の診察までが長く、赤ちゃんが生きているか、お腹の中にきちんといるか等、心配になる方が多いと思います。
自然流産など、染色体異常や遺伝子の病気などが原因で流れてしまうケースも妊娠初期には多い為、出血や腹痛があると、とても不安になると思います。
今回は、もし胎嚢らしきもの(見た目)が出た後どうしたら良いか、胎嚢の見た目や胎嚢が出る時はどういう状態になる事が多いか、自然流産についてご説明いたします。
【①進行流産】 胎嚢が出た後どうする?
胎嚢が流れてしまう自然流産には、①進行流産と②稽留流産があります。
「進行流産」
進行流産とは、ほとんどの場合胎嚢が排出してしまっています。出血が増えてきて、腹痛が強くなったと感じたら、比較的短時間のうちに胎嚢(塊など)が排出されます。
→体験談:
夜中にお腹が痛み出し、トイレで白っぽい塊が出ました。翌朝病院に電話したところ、「念のため持ってきて」と言われ、ビニール袋に入れて受診。検査の結果、完全流産との診断で、特別な処置は必要ありませんでした。
「胎嚢らしきものが出た後」どうする?
出血と一緒に血の塊や、白っぽい塊が見えればそれが胎嚢です。胎嚢の大きさはだいたい1㎝~2㎝程度ですので、気づかないまま胎嚢が排出されていたというケースも多いです。
胎嚢が排出されたと気付いたら、排出した胎嚢を出来るだけ、ビニール袋等に回収し、冷蔵庫に一時的に保存してください。(捨ててしまった、トイレに流れたという方もおられますが…)
当日または翌日に(遅くとも翌々日までに)病院を受診しましょう。病院に持参した胎嚢は病理検査に提出されます。
病院では子宮内に胎嚢の遺残がないかどうか超音波検査を行います。遺残がなければ完全流産として、子宮内環境が回復し月経が戻るのを待ちます。
【②稽留流産】
稽留流産とは、赤ちゃんは子宮の中にいるのに、心拍が確認できない状態のことです。
→体験談:
妊娠8週目で心拍が確認できず、「稽留流産」と言われました。自然排出を希望し待機しましたが、2週間経っても変化がなく、結局手術を選択。早く終わった分、気持ちを切り替えやすかったです。
【稽留流産】と診断された場合の対応
稽留流産と診断された場合、胎嚢が自然に排出するのを待つ『①待機的管理』と、器具を用いて胎嚢を排出する『②手術療法』の2つの方針があります。
一般的には胎嚢の大きさが10㎜以下の場合には原則、待機的管理、胎嚢の大きさが30㎜以上の場合、手術療法を勧めます。
なお、胎嚢の大きさが30㎜以内では尿hCG値が高く、子宮内の出血が多い場合は胎嚢が小さくても、流産手術を勧めることがあります。
参考文献:国立研究開発法人 不育症対応マニュアル
参考文献:公益社団法人 日本産婦人科医会.No.99 流産のすべて.1.総論
参考文献:公益社団法人 日本産婦人科医会.不育症について教えて下さい
※胎嚢の大きさだけでなく、ホルモン値や出血の状況なども加味して治療方針が決定されます。不安な場合は、主治医としっかり相談しましょう。
①【自然排出】を待つ場合
自然排出を待つ方針を「待機的管理」と言います。
「自然排出」の場合
- 生理痛のような痛みを伴う人が多い
- 出血が多くなり、出血と共に胎嚢が出てくるケースが多い
- 金銭的な負担は小さい
- いつ排出が起きるか分からないため、日常生活に支障をきたす可能性がある
- 不全流産の可能性もあり、そうなった場合治療期間が長引く
- 長期間待機しても排出されない場合、手術が必要になる
胎嚢らしき物が出た後には…
腹痛、出血、胎嚢らしき物(見た目)が出た後は、出来るだけ安静にして鎮痛剤で対処してみて下さい。
出血量が多く、普段の生理の量が多い日よりも遥かに出血量が多く続く場合は、クリニックを受診しましょう。
→体験談:
自然に任せたいと思い、出血が始まってから3日後に腹痛が強まり、塊が出てきました。痛みは生理より少し強い程度でしたが、量が多く心配で受診。子宮内に遺残はなく、安堵しました。
②【手術で取り出す】場合
- 確実な排出を望める
- 手術は日帰りで行われるのでスケジュールに支障をきたしにくい
- 早期に流産を解決できるため、日常生活への復帰がしやすい
- 手術合併症のリスクはある(術後感染や子宮穿孔など)
- 保険適応有。手術台はだいたい1万円台
→体験談:
稽留流産と診断され、翌日に日帰りで手術を受けました。術後は1〜2日で体調が戻り、仕事復帰もスムーズでした。術後出血もほとんどなく、短期間で心身ともに区切りをつけられたのが救いでした。
【流産の時期】による出血量の違い
流産が起こる時期によって、出血の量・見た目・症状には大きな差があります。
このように、妊娠週数が進むほど流産時の症状が強くなる傾向があります。少しの変化でも、不安な場合はすぐに医療機関へ相談しましょう。
関連記事:自然流産された【胎嚢】の見た目とは?出た後どうする?
【よくある質問】稽留流産で自然排出?自然流産で胎嚢が出た後、どうする?
Q1. 「自然排出後、どのような対応をすべきですか?」
A. 胎嚢などの内容物が自然に排出された場合でも、当日〜翌日中に必ず医療機関を受診し、子宮内に遺残がないか確認することが重要です。
- 出血量や腹痛に応じて、必要であれば子宮収縮剤の内服も検討されます
- 排出された組織は病理検査に提出され、胞状奇胎などの異常妊娠の除外や診断確定に役立ちます
Q2. 「自然排出を待つ(待機的管理)は安全ですか?メリット・デメリットは?」
A. はい、待機的管理(自然排出を自然に任せる)は多くの場合安全ですが、メリット・デメリットを理解して選択することが重要です。
- メリット:手術や麻酔などの侵襲がなく、身体的・経済的負担が小さい
- デメリット:排出の時期が予測できず、強い腹痛や大量出血、不完全流産のリスクがあるため、長引く場合は手術が必要になることもあります
Q3. 「自然排出にかかる期間はどれくらいですか?」
A. 出血が始まってから、早ければ1~2日、長くても1週間以内に自然排出されることが多いです。ただし、個人差があるため、1週間以上出血が続く場合は受診を推奨です。
他国の報告では、期待的管理(expectant management)で自然排出率は66~91%、また別報告では70~80%が3週間以内に排出されたとされています。
参考文献:新宿駅前婦人科クリニック 流産手術と自然排出のメリット・デメリット
Q4. 「不完全流産(不全流産)の兆候や対応は?」
A. 不完全流産(内容物が子宮内に残留)の例として、出血が続く、大きな血の塊、腹痛や発熱などが挙げられます。
これらが見られる場合はすぐに医療機関へ連絡し、追加処置が必要かを判断してください。
対応としては、医師が必要に応じて手術(D&C)または薬剤治療(医療的管理)を提案することがあります。
Q5. 「どの管理方法(待機的/薬剤/手術)がよいか、どう決めるべきですか?」
A. 選択は、患者さんの希望と状態(出血の程度・胎嚢の大きさ・hCG値・症状など)に基づいて医師と相談して決めます。
- 待機的管理:自然排出の可能性が高く侵襲が少ない。費用や身体的負担が小さい反面、時間がかかり、症状が長引く可能性がある。
- 薬剤管理:ミフェプリストン+ミソプロストールなどにより、比較的速やかかつ予測可能に排出が進む
- 手術(D&Cなど):最も確実かつ迅速。ただし手術リスク(感染・麻酔など)を伴います
参考文献:メディカルノート 流産後の対応について――待機か手術か
参考文献:アメリカ産婦人科学会 流産後はどうなる?産婦人科医が選択肢について解説。
【まとめ】稽留流産で自然排出?自然流産で胎嚢が出た後、どうする?
胎嚢らしきものが出た後どうする?
出血と一緒に血の塊や、白っぽい塊が見えればそれが胎嚢です。胎嚢の大きさはだいたい1㎝~2㎝程度で、気づかないまま胎嚢が排出されていたというケースも多いです。
胎嚢が排出されたと気付いたら、排出した胎嚢を出来るだけ、ビニール袋等に回収し、冷蔵庫に一時的に保存してください。
当日または翌日に(遅くとも翌々日までに)病院を受診しましょう。
胎嚢らしき物が出た後には…
腹痛、出血、胎嚢らしき物(見た目)が出た後は、出来るだけ安静にして鎮痛剤で対処してみて下さい。
出血量が多く、普段の生理の量が多い日よりも遥かに出血量が多く続く場合は、クリニックを受診しましょう。
【流産の時期】による出血量の違い
- 妊娠初期の流産…妊娠の初期の流産では、少量の性器出血が唯一の徴候になることがあります。
- 妊娠中期~後期の流産…週数が進んでからの流産になると、大量出血となることがあり、血液に粘液や血の塊が含まれていることがあります。
参考文献:公益社団法人 日本産婦人科医会.No.99 流産のすべて.1.総論
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。



















