【採卵】って痛いの? 採卵と卵管造影 どっちが痛い?
2024年10月5日

目次
体外受精における【採卵・胚移植の痛み】
採卵の痛み
体外受精での採卵では、超音波で卵巣内の卵胞の位置を確認して、膣から卵巣に針を刺し、卵胞液ごと卵子を吸引します。
発育した卵胞の数が多いほど痛みは強くなりますが、一般的には麻酔を使用する為、採卵中の痛みは軽減されています。
体外受精・胚移植の痛み
医師がシリコン製のカテーテルで移植する胚を吸引し、超音波の画像を見ながら子宮内の着床しやすい場所に移植します。痛みはほとんどなく、麻酔も使用されません。
体外受精って痛い?
採卵の痛みは軽減されている
- 採卵針の径が細い
- 局所麻酔の量や濃度を増やす
- 局所麻酔の即効性
などによって、採卵の痛みは軽減されています。
採卵の痛みは、不安が強い場合や普段痛みに強い場合に増強される可能性があります。
排卵誘発剤、自己注射の痛みの軽減
排卵誘発剤の注射は、自己注射か通院注射のどちらかになります。自己注射の場合は病院で痛みを減らすコツを教えてもらいます。
不妊治療における【麻酔の痛み】
局所麻酔
膣壁に麻酔薬を注射します。針を刺す時に痛みを感じることがあります。
静脈麻酔
静脈内に痛みを抑える薬と眠気を誘発する薬を入れていきます。完全に眠った状態になり、痛みは感じません。
無麻酔
採卵や胚移植などを無麻酔で行う場合があります。麻酔による副作用(呼吸抑制、呼吸停止、不整脈、術後の不快感、ふらつきなど)を回避できます。
しかし痛みの為、採卵がうまくできなかったり、痛みのストレスが悪影響を及ぼす可能性もあります。
局所麻酔か静脈麻酔かの選択は?
局所麻酔か静脈麻酔かは、医療機関の方針や患者さんの状態、採卵針を刺す場所や卵胞の個数によって変わります。麻酔が卵子に影響を与える心配はありません。
卵子凍結など【採卵後の痛み】
卵巣の腫れ
採卵後に卵巣が腫れていると、座った時の痛みや、歩いた時に響くような痛み(腹痛)を感じることがあります。日にちが経つと、腹痛は徐々に回復していきますので、無理せず過ごしましょう。
卵巣過剰刺激症候群(OHSS)
とても稀ですが、採卵針を刺した卵巣の表面からの出血が止まらず、腹腔内に血液が溜まって、違和感や強い痛み(腹痛)を感じることがあります。
卵巣の茎捻転(けいねんてん)
卵巣が腫れていると、卵巣と子宮がつながっている部分で卵巣がねじれ、卵巣の茎捻転を起こす場合があります。
卵巣への血流が止まり、強い下腹部痛が起き、冷や汗や吐き気を伴うこともあります。茎捻転の場合はすぐに手術が必要です。
骨盤内感染症
採卵の影響で感染が起きると、痛み(腹痛)や発熱が起きることがあります。卵巣嚢腫(チョコレート嚢腫)を合併している場合、感染症のリスクが高まります。
不妊治療における【痛い検査】
卵管造影検査
卵管造影検査をする際に、子宮にチューブを挿入したり、造影剤を注入したりする際に痛みを感じることがあります。特に卵管が閉塞している場合は、痛みを感じやすくなります。
通水検査
通水検査をする際に、液体が卵管を通過する際に腹部に圧迫感やけいれんを感じることがあります。個人差はありますが、痛みを感じる人が多いです。
子宮境検査
子宮境検査をする際に、検査中の痛みはほとんど心配ありませんが、検査後に腹痛が起こる場合があります。軽い生理痛のような痛みです。
採卵 & 卵管造影、どっちが痛い?
不妊治療で痛い検査ランキング
- 1位 子宮卵管造影検査
- 2位 採卵
- 3位 ホルモン注射・自己注射
- 4位 子宮鏡検査
- 5位 OHSS(卵巣過剰刺激症候群)
採卵と卵管造影 どっちが痛い?
個人差がありますが、採卵の方が痛みが少ない方が多いと言われています。
採卵は、発育した卵胞の数が多いほど、痛みが強くなります。
卵管造影検査は、子宮口から造影剤を注入する際に鈍痛が出たりします。もし卵管が閉塞している場合には、造影剤注入によって卵管内に圧力がかかり痛みを感じやすくなります。
採卵は個数によって麻酔する事があり、卵管造影検査は麻酔が必要なものではありません。しかし、痛みへの恐怖で検査できないという方は、子宮への局所麻酔を使用してくれるところもあります。クリニックでご相談ください。
【採卵】 痛い人 痛くない人について
【採卵】 痛い人 痛くない人
採卵時の痛みは個人差がありますが、麻酔を使用することで痛みを感じることはほとんどありません。
ただし、麻酔が切れた後には、下腹部にチクチクとした痛みや、歩くと響くような痛み、月経痛のような鈍い痛みが出ることがあります。
採卵時の痛みの原因
採卵では、エコーで卵巣内の卵子の位置を確認しながら、腟から針を挿入して卵胞液を吸引します。この際に、卵胞液や穿刺部からの出血が腹膜を刺激して痛みが起こります。
また、発育した卵胞の数が多い場合には、針を刺す回数が多くなり、痛みが強くなります。
採卵時の痛みの和らげ方
採卵時では、静脈麻酔や局所麻酔を使用することができます。また、点滴の針を刺すときに痛みを和らげるテープタイプの麻酔を事前に貼ることもできます。
採卵後の痛みは、痛み止めの坐薬等ですぐに引くことが多いです。
採卵の痛みい、つまで続く?
採卵後もしばらく痛みが続くことがあります。徐々に痛みは引いてきますが、痛みがある間は鎮痛剤を服用しましょう。
痛みがずっと続いたり、痛みが強くなる場合には、卵巣内や腹腔内の出血、卵巣過剰刺激症候群(OHSS)、骨盤内感染症が起こっている可能性があります。
すぐに医療機関を受診しましょう。
【まとめ】採卵って痛いの? 採卵と卵管造影 どっちが痛い?
採卵の痛み
採卵は、体外受精のために膣から卵巣に針を刺して卵子を採取する手術です。採卵時には麻酔が使用されるため、多くの人は痛みをほとんど感じません。
しかし、麻酔が切れた後には下腹部にチクチクした痛みや鈍い月経痛のような痛みを感じる場合があります。
また、卵胞が多いほど針を刺す回数が増え、痛みが強くなる傾向があります。痛みが強い場合は鎮痛剤が処方されることが一般的です。
卵管造影検査の痛み
一方、卵管造影検査は、子宮口から造影剤を注入して卵管の状態を調べる検査です。この際、鈍痛を感じることがあり、特に卵管が詰まっている場合には痛みが強くなることがあります。
卵管造影検査は麻酔を使用しないことが多いですが、痛みへの不安が強い場合には局所麻酔を使用できるクリニックもあります。
採卵と卵管造影 どっちが痛い?
一般的に、採卵は麻酔があるため痛みが軽減されますが、卵管造影検査は麻酔を使用しない場合が多いため、痛みを感じやすいといわれます。
ただし、痛みの感じ方は個人差が大きいので、どちらが痛いかは人それぞれです。医療機関と相談しながら、安心して検査や治療を進めていきましょう。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。