鍼が痛い時と痛くない時
2024年11月1日
目次
鍼治療って痛い?
鍼の形状
鍼が痛い時と痛くない時があります。理由は様々で、まずは鍼の形状の違いがあります。
鍼治療の鍼は注射針と違って、髪の毛ほどの細さ(0.1~0.25mm)で、先端が丸くなっているため、皮膚への抵抗が少なく、痛みを感じにくくなっています。
鍼の材質
ステンレス製の鍼がもっとも一般的ですが、金や銀製の鍼はステンレス製より滑りが良く、痛みを感じにくいといわれています。
刺し方
鍼治療の時、鍼管(しんかん)と呼ばれる細い管を使います。
鍼管に鍼を入れ、鍼管上部にわずかに飛び出している鍼の頭を手でたたいて刺すと、鍼先は瞬時に皮膚を通過するので、細胞の破壊は最小限に抑えられ、痛みを感じません。
鍼が痛い時と痛くない時
疲労や病気
鍼が痛い時の(痛みを感じる)原因はいくつかありますが、特に疲労や病気で皮膚や筋肉が緊張している部分は、鍼を刺すと痛みを感じやすくなります。
皮膚の器官は疲労やストレス、感情、天気の変化などにも影響を受けやすく、同じ部位を刺激しても、痛みの感じ方が違うことがあります。
鍼を刺したところが痛いのは、毛穴に刺さっているのかも
鍼を刺すと痛い箇所があります。毛穴もその一つで、鍼が刺さると痛みを感じることがあります。
毛穴には血管や神経が集中しているため、他の部分よりも痛みを感じやすくなっているためです。
鍼を刺したところが痛いのは、毛穴に刺さっている可能性がありますが、毛穴に刺さっても問題はありません。
顔に刺す美容鍼で、毛穴に刺さると出血して皮膚が青くなることがありますが、数時間~数日で治まります。
痛点
痛点とは、皮膚に分布している痛みを感じるところで、1㎡あたり100~200個あるといわれています。
肉眼では確認できませんので、細い鍼でもピンポイントで当たってしまうと痛みを感じます。
鍼が痛いと感じるのは、痛点に当たった時かもしれません。何度か経験すると、鍼灸院は痛い、と思う人もいるかもしれません。
響き
凝り固まった筋肉に鍼が当たると、ズーン、ジワー、グリグリっと鈍い痛みを感じますが、鍼灸ではこれを「響き」と呼びます。
響きは、鍼灸の施術で治療すべき部位に正しく鍼が当たっていることを示すサインです。
響きを感じると鍼の効果も感じやすく、鍼に慣れている人や、長い間症状に苦しんでいる人は、響きを気持ち良いと感じる事が多いようです。
ビクッとなる(局所単収縮反応)
筋肉がビクッとする現象は「局所単収縮反応」と呼ばれ、筋肉の凝りがひどく硬くなっている部分に鍼が刺さった時に一瞬起こる現象です。
この反応が起きれば硬くなった筋肉が緩みやすく、スッキリしやすくなります。
鍼治療、痛みが増す
好転反応(こうてんはんのう)
鍼治療をした後に、痛みが増すケースがあります。これは、好転反応かもしれません。
鍼治療によって血流が良くなり、硬くなった筋肉が柔らかく動きやすくなったことで起こる現象で、誰にでも起こりやすい身体の一時的な反応です。
痛みが増す他にも、発熱、体がだるい、気分が悪い、眠れない、などといった反応も起こることがあります。
また、鍼治療によって一番辛かった部分が楽になり、今まで感じていなかった別の部分に痛みや辛さを感じることもあります。
頭痛
施術後に頭痛が起こる場合もあります。
鍼治療で筋肉が緩み、身体がリラックスすることで血中にセロトニンが大量に分泌されて一時的に頭痛になることがあると言われています。
まとめ:鍼が痛い時と痛くない時
鍼治療の痛みは個人差がありますが、多くの場合は軽いものです。
治療に使用される鍼は髪の毛ほどの細さで、先端が丸くなっているため、注射針よりも痛みを感じにくい特徴があります。
痛みを感じる(鍼が痛い時)要因としては、疲労や緊張、毛穴や痛点への刺激が挙げられます。
また、鍼が凝り固まった筋肉に当たると「響き」と呼ばれる鈍い痛みを感じることがありますが、これは治療効果を示すサインです。
施術中や施術後に一時的な痛みや違和感(好転反応)が生じる場合もあります。これは血流が良くなり、体が調整を始める過程で起こる正常な反応です。
症状としては痛みの増加や頭痛、体のだるさなどがありますが、通常は数日で治まります。
全体的に、鍼治療の痛みは軽微で一時的なものが多く、治療の効果を実感する人も多いです。
初めての治療では、リラックスした状態で施術を受け、信頼できる鍼灸師に相談することが大切です。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹
約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。