宝塚市から多嚢胞性卵巣症候群で来院
2018年04月10日
宝塚市 多嚢胞性卵巣症候群 34歳 T.A様
4カ月前から妊活を始め、当院に来られた。
生理不順(28日~40日くらいの周期)があり、漢方薬も飲んでいる。冷え性・生理痛がひどく、無排卵の月もある。
体を整えて赤ちゃんを授かりたいと、週1回のペースで当院へ。1か月ほどで基礎体温も二相になり、高温期も続くようになってきた。
5カ月で妊娠。元気に出産できるように現在治療を続けている。
病気ではない
多嚢胞性卵巣症候群は「排卵障害」の一つで、病気ではありません。
卵巣の中に卵胞がたくさん出来るけれど、成長が遅く、ある程度の大きさまで成長しても、排卵されにくい状態です。
そして、卵巣の中にたくさんの卵胞が閉じ込められ、月経の異常や無排卵月経などが起こります。
その為、赤ちゃんが出来にくくなってしまう場合があります。
自然妊娠するには、質の良い卵がきちんと排卵される事が絶対条件なのです。
こんな症状ありませんか?
- 生理不順や無月経、無排卵月経がある
- 男性のように、毛深い、ニキビ、低音などになる(卵胞に含まれている男性ホルモンが血液中に増えるため)
- 肥満
- 月経量が多い・不正出血がある(黄体ホルモンの分泌異常が原因)
- 排卵に問題があって子供が出来にくい
多嚢胞性卵巣症候群の原因
まだはっきりと分かっていません。有力と言われている原因をご紹介します。
内分泌に問題
卵胞を育てるため、黄体形成ホルモン(LH)と卵胞刺激ホルモン(FSH)が分泌されます。
このLHの量が増えてしまい、FSHとのバランスが崩れて、排卵が起こりにくくなるのではないか、と言われています。
糖代謝に問題
血糖値を下げる働きのあるインスリンの量が増えると、男性ホルモンが増えてしまいます。
その結果、生理不順や男性的な特徴が出てくるのではないか、と言われています。
瘀血&自律神経の乱れがポイント
はり灸では、特に、この二つの問題を解決していきます。
瘀血(おけつ)
血がドロドロしていて流れの悪い状態です。
瘀血の代表的な症状は、
- 冷えのぼせ(下半身は冷えているのに、上半身はのぼせている)
- 低温期の体温が高め
- 生理の期間が長い
多嚢胞性卵巣症候群の方は、生理周期が長いので、瘀血になりやすいです。
自律神経の乱れ
ホルモンが正常に分泌される為には、自律神経の乱れを治すことが大切になってきます。
自律神経を整えることで、脳の下垂体からホルモンが正常に分泌されます。黄体形成ホルモン(LH)がきちんと分泌されれば、生理周期が安定してきます。
そして、子宮内膜の厚い状態も続きやすく、着床しやすくなります。
予防法
「糖代謝」異常が原因と言われているので、甘いものを大量に食べるのは控えましょう。
- 甘いものを食べ過ぎない
- 一度にたくさん食べない
- 甘いものは食後に食べる
- 朝食はきちんと食べる
- 砂糖よりもはちみつやメープルシロップにする
- 生活習慣を見直す
ちょっとした工夫で血糖値の上昇を止められるので、これらの方法を実践してみて下さい。
多嚢胞性卵巣症候群の方の約3分の1は、肥満と言われています。BMIが、25以上なら肥満とされています。生活習慣を見直し、肥満にならないように気を付けましょう。
自然妊娠できるの?
自然妊娠も可能です。ただ、排卵がしにくかったり、いつ起こったのか分かりにくかったりします。
その結果、妊娠できる確率が下がってしまうので注意が必要です。宝塚市からも来院多数!