子宮内膜症
2015年11月22日
目次
子宮内膜症とは?
本来、内膜は、子宮の内側に出来るものですが、普通はできない部位(卵管、腹膜、子宮筋層内など)に出来てしまう病気です。
子宮以外の場所でも、生理と同じく剥離し、出血となります。
しかし、出口がないため排出できず、体内に溜まってしまい、他臓器と癒着が起こり、炎症や痛みなど、様々な悪さをします。
この病気が原因で、自然妊娠が出来ない人も非常に多いです。
症状
痛みが主ですが、全く症状の無い方もいます。
子宮内膜症のある場所、大きさ、癒着の程度などにより、症状は様々です。
- 激しい月経痛(寝込むほどの痛み
- 過多月経
- 不正出血
- 排便痛
- 排尿痛
- 性交痛
- 腹痛や腰痛など
進行が進む前に、出来るだけ早く専門医に診てもらいましょう。
子宮内膜症はどこに出来るの?
特に、出来やすい場所は、卵巣、ダグラス窩(か)、腹壁腹膜などです。
その中でも、卵巣の内部に子宮内膜が増殖すると、出血した血液が卵巣に溜まってチョコレート状になってしまいます。(チョコレート嚢胞)
また、子宮の筋肉の層に入り込んで、子宮内膜組織が増殖することがあります。これは「子宮腺筋症」と呼ばれています。
病院での治療(薬・手術)
薬で閉経状態を作る
月経がない状態を作ってやれば、萎縮してきますから、軽減してきます。
閉経したような状態を作り、月経を止めてしまいます。
エストロゲンの分泌を抑え、月経を止め、閉経した状態にして、治す方法です。
妊娠状態を作る
病気が軽度であれば、積極的に妊娠を促します。
生理が止れば、内膜症にも効果があり、二つの目的を同時にやってしまうことができます。
もしくは、妊娠中と同じようなホルモン状態にする事で、エストロゲンの分泌を抑え、月経を止めて、症状を食い止める方法です。
この方法は、比較的副作用が少ないのですが、効果も薄い為、長期間に渡って服用する事が必要です。
腹腔鏡手術
重症の内膜症であれば、腹腔鏡などを使い、取り除く方法で、将来出産を希望している場合に、このやり方がよく使われます。
出血も傷も小さく、体の負担は最小限で済み、回復が早い事がメリットです。
開腹手術
病巣が大きく、子宮・卵巣・卵管など大幅な摘出が必要な場合、開腹手術が選択されます。
どの治療方法を選ぶか?
症状の程度、進行度、年齢、出産希望の有無など、総合的に考慮し判断されます。
どちらにしても、子宮や卵巣を残せば、再発の可能性があります。
しっかりその辺のことを、家族や医師と相談し、自分に合った方法を選択してください。
なぜ若い世代に多いのか?
子宮内膜症は、生理を繰り返す期間が長いほど、発生率は増えます。
卵巣機能が活発な20代後半から40代前半の時期に発生しやすく、閉経期を迎えると自然に減少します。
この病気は、エストロゲン(女性ホルモン)の働きにより、増殖と剥離を繰り返します。
ですので、エストロゲンの分泌が停止する、閉経後は急激に減少します。
また、妊娠・授乳中も月経が停止するため、エストロゲンの働きが抑えられ、治ってしまうことが多いようです。
近年、初経年齢が早くなり、閉経の時期は遅くなり、昔と比べ、エストロゲンが分泌される期間が長くなりました。
働く女性が増え、妊娠・出産などのライフスタイルが変わったことにより、内膜症が増加していると言われています。
また、妊娠したことのない女性に多いです。
昔の人は子供が多く、次々と妊娠出産を繰り返していましたから、生理がないという期間が長く、内膜症になる人は、少なかったと言えます。
昔の状況と比べると、現在は、妊娠出産する年齢が遅くなり、昔とは生理の回数が比較にならないほど多いです。
このような時代背景の為に、この病気が増えてきているのです。
妊娠への影響はあるの?
この病気により、卵子の質が低下すると、卵管が通れなくなり、不妊症の原因になる場合があります。
しかし、必ずしも子宮内膜症だと不可能ではないので、ご安心ください。
軽度であれば、自然妊娠も出来ます。しかし、妊娠しづらくなるのは事実です。
腹腔鏡手術で癒着をはがせば、確率が高くなります。
内膜症は、原因が明確ではない為に、確実な予防法はありません。
また、完治が難しい病気なので、長い目で見て付き合っていくことが大切です。
定期的に受診して、再発予防に取り組みましょう。
冷え性と妊活
冷え性によって骨盤内(子宮)が冷えてしまうと、妊娠しにくくなります。
当院では、お灸を使って「身体の冷え」を取り除いていきます。
そしてさらに、鍼での全身調整によって、卵巣、子宮などの機能がアップします。
その結果、妊娠しやすい体を作ることができます。
子宮の血流が良くなり、子宮内に着床しやすくなるのです。
排卵誘発剤を使い過ぎると、卵巣の機能が低下しますので、はり灸で回復させましょう。
子宮内膜症に対しての東洋医学
何かはっきりした原因が隠れている可能性もあるので、必ず病院で診察を受けてください。
その上で「はり灸」との併用がオススメです !
より副作用が少なく、身体にやさしく、効果が得られるかと思います!
東洋医学
さらに、五臓六腑の中の「肝」「脾」「腎」という機能の弱りや、女性に多い冷えなども関わってきます。
当院では、体質や症状を問診して、脈やお腹、舌などを診て、一人おひとりに最適な施術をしていきます。
生理痛がひどい方も、早く赤ちゃんが欲しい方も、まずは冷えない、血流の良い身体にしていきましょう!
勇気を出して、一歩を踏み出してください。
一緒に妊娠しやすい身体を作っていきましょう。豊中市 で子宮内膜症なら当院にお任せを!
豊中市 子宮内膜症 主婦 36歳
結婚4年目。クリニックと並行で当院へ。生理痛顕著。
病院からは、卵管の閉塞もあり、体外受精を勧められている。採卵は、4つ採れたが、全て受精せず。
体質を変えるように、しっかり通院してもらうことに。
2回目の採卵では10個採れ、そのうち2個が受精。
1つをこの周期に移植したが着床せず。残りの1つの移植を3ヵ月後に予定している。
施術10回目で、生理痛が軽減して、本人はとても喜んでいる。
お腹の筋肉が非常に硬く、こそばがり。
背中やお腹の緊張を緩める事が絶対に必要と考え、通院指導をする。自宅でも足やお腹にお灸を。
3か月後の移植までに、しっかり体質を変え、ベストコンディションで望みたい。現在、通院継続中。
執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。
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