【妊娠前(妊活中)の 喫煙】 ダウン症の確率アップ?
2025年02月19日
【この記事でわかること】
- 喫煙が妊活や妊娠に与える影響
- 男女それぞれの不妊へのリスク
- 受動喫煙や禁煙のタイミングと注意点
本記事では、妊活中のタバコ(喫煙)が体に与える悪影響について、女性だけでなく男性側にもフォーカスして詳しく解説しています。
卵子や精子への影響、ホルモンバランスの乱れ、着床障害や流産リスクなど、喫煙が妊娠率を下げるメカニズムを医学的根拠とともに紹介。
喫煙をやめるか迷っている方や、夫婦で禁煙に取り組みたい方におすすめの記事です。
結論として、妊娠しやすい体を目指すなら、男女ともに禁煙が大切な一歩です。
本文中には、ダウン症など先天異常との関連や、受動喫煙のリスクも解説していますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
妊活とタバコ(喫煙)について

一般的に、タバコは健康に悪影響を与えるということは、皆さん知っていることでしょう。また、発がん性物質が含まれていることも、ご存知だと思います。
そんな中、妊活中でも喫煙をしている女性も少なくありません。妊娠したいけど、喫煙は止められない!
喫煙者でも妊娠はできます。しかし妊娠する確率は低くなります。可能性はありますが、過度の喫煙は授かりにくくなる原因になることを覚えておきましょう。
タバコ(喫煙)の妊活に対しての影響【女性】

喫煙が妊活に対して、どのような影響を与えるのかをご存知でしょうか?実はこれは、きちんと把握している人は、とても少ないのです。
何となく良くはないと言うことは知っていても、具体的にどのような影響があるのかを知らない方はとても多いのです。
- 卵子へのダメージが大きい…喫煙や受動喫煙により、卵子自体にダメージが大きくなってきてしまいます。その結果、卵子の質が低下したり空胞になるリスクも高くなります。
- 卵巣の機能の低下…血行不良が原因となり、卵巣の機能の低下が起こります。一旦低下してしまった機能を元に戻すことは、非常に大変なことです。低下した機能が戻らないといったケースもあります。
- 女性ホルモンの低下…喫煙をすると、「女性ホルモンが低下する」という研究データが報告されています。女性ホルモンが低下してしまうと、月経が来ても排卵することができない「無排卵月経」の原因になります。無排卵月経は、「生理が来てるから大丈夫」と安心できません。排卵していないので妊娠することができません。病院で検査をして始めて、無排卵が判明する女性が少なくありません。
- 卵子の減少速度や閉経の年齢が早まる…喫煙や受動喫煙により、卵子の減少速度や閉経の年齢が早まってしまう可能性があります。
- 着床障害が起きる可能性…タバコは子宮環境を悪くしてしまいます。喫煙や受動喫煙により、血流が悪くなるとで卵子の質が低下したり子宮内膜をしっかりと厚くすることができなくなります。その結果として着率が低下してしまいます。
上記のように、喫煙は、妊活にとって妨げになる悪影響を招きます。参考にしてみて下さい。
喫煙は【男性不妊】にも悪影響について

喫煙は【男性不妊】にも悪影響
- 精子の濃度の低下(15~25%ほど減少)
- 精子の数の低下
- 精子の運動率の低下(10~17%ほど減少)
- 奇形率も十数%ほど上昇
- 流産率の上昇や先天異常の増加
- EDを引き起こす
- 血圧上昇や心拍数増加、男性ホルモンの低下を招く
上記のような悪影響があります。
その結果、受精率や妊娠率も減少してしまいます。喫煙により、遺伝子や染色体に異常をきたし、受精障害や受精しても流産になるといったケースが増えています。
流産はしなくても、先天異常などが起こる可能性もあるのでご注意ください。
不妊治療を始めると、禁煙を始める女性が少なくありません。しかし、女性だけが禁煙をしても効果は期待ができません。男性も一緒に禁煙をしてください。
受動喫煙

女性が禁煙をしても、男性が喫煙を続けていたら「受動喫煙」で、女性が禁煙をした意味が無くなってしまいます。
妊娠しやすい体作りには、パートナーと一緒に禁煙をするということが鉄則です。
【妊娠前の喫煙】ダウン症のリスクアップ?!

染色体異常(ダウン症など)の発生率が上昇
タバコの成分は遺伝子を傷つけてしまいます。そのため、ダウン症(染色体異常)などの遺伝子疾患の発生に関係しています。
例えばダウン症の場合、34歳以下の母親の喫煙により発生率が2.98倍上昇すると報告されています。
また喫煙により、無脳症が起こるケースがあります。これは脳が形成されず産まれても育つことはできない病気です。他にも二分脊椎や口唇口蓋裂などの先天異常も発生リスクが上がると言われています。
子どもにもタバコは影響する!?
- 副流煙にさらせれると死産のリスクが23%上昇
- 喫煙や受動喫煙で、周産期死亡(赤ちゃんが産まれる前後の死亡)が2倍近く増える
- 低体重で産まれてくる可能性も増加
- 乳幼児突然死症候群を引き起こす可能性も上昇
- 子どもの性格が攻撃的になったり、注意欠陥多動性障害(ADHD)が増えるという報告もある
喫煙は、妊娠確率が低くなる→ 妊活にNG

喫煙は、妊娠する確率が低くなる
喫煙をしていると、妊娠しやすい身体からは遠のいています。しかし、決して妊娠できないというわけではありません。妊娠する確率が低くなるのです。
タバコを吸っている方は、妊娠をしたいと思って妊活を始めてから、妊娠に至るまでの期間が長くなります。
体外受精を行った場合も成功率が低くなります。また、妊娠しても流産する可能性が高くなります。
タバコを吸っていると、妊娠できないというわけではありません。しかし、妊娠する確率が下がる事は確実です。
妊活を始めたら…
妊娠が分かってから、いきなり完全に絶つことは大変です。妊活を始めた時点で、できれば二人一緒に少しずつ量を減らしていきましょう。
男性側の努力は、女性側にも励みにもなるでしょう。徐々にタバコの量を減らしていけば、妊娠中の禁煙がさらに容易になります。
妊娠する確率もより高くなります。パートナーにもぜひ協力してもらいましょう。
できれば禁煙をする事が一番望ましいのですが、禁煙をしてストレスを感じてしまうのであれば、本数を減らすなどの工夫で乗り切るようにしてみましょう。
タバコを絶つのは簡単なことではないですが、健康な赤ちゃんを授かるための努力なら、それはとても価値があることでしょう。
https://journals.lww.com/greenjournal/abstract/1996/11000/the_effects_of_smoking_on_ovarian_function_and.9.aspx
【妊娠前(妊活中)の 喫煙】 ダウン症の確率アップ?【よくある質問と回答】

Q1. 妊活中に喫煙すると、妊娠率はどのくらい下がりますか?
A. 喫煙女性は非喫煙女性に比べて、妊娠率が約20%低下すると報告されています(体外受精の場合)。喫煙は卵子の質や子宮内膜の状態に悪影響を及ぼすため、妊娠の可能性が下がります。
Q2. 受動喫煙でも妊娠に悪影響はありますか?
A. はい、あります。受動喫煙でも卵子の質低下や着床障害、流産率の上昇が報告されています。妊活中・妊娠中ともに、本人が吸っていなくても周囲のタバコ煙には十分注意が必要です。
Q3. 男性の喫煙も不妊に関係しますか?
A. 関係します。男性の喫煙により、精子の数・運動率の低下、奇形率の上昇、EDリスク増大などが報告されています。男性側も禁煙することで、受精率や妊娠率の改善が期待できます。
Q4. 妊活中のタバコは、胎児にどのような影響を与えますか?
A. 妊娠前からの喫煙により、ダウン症など染色体異常、流産、早産、低体重児のリスクが上昇します。特に34歳以下の喫煙女性ではダウン症の発症率が約2.98倍高まるとする研究もあります。
Q5. 妊活中に禁煙を始めるタイミングはいつが理想ですか?
A. 理想は妊活を始めた時点です。妊娠が分かってから急に禁煙するのはストレスがかかるため、早めにパートナーと一緒に禁煙することが成功のポイントです。段階的に本数を減らすのも効果的です。
【まとめ】妊活中のタバコは赤ちゃんにとって大きなリスク
妊活をしているときにタバコを吸っていると、妊娠しにくくなったり、赤ちゃんに悪い影響が出ることがあります。タバコに含まれる成分は、卵子や精子の質を下げてしまい、妊娠しにくくなったり、流産のリスクを高めたりするのです。
さらに、タバコを吸っていなくても、周りの人が吸っているときに出る煙(受動喫煙)にも注意が必要です。これも赤ちゃんに悪い影響を与える可能性があります。
女性だけでなく、男性のタバコも精子の元気がなくなり、妊娠の確率が下がってしまいます。だからこそ、夫婦そろって禁煙することが大切です。
妊活を始めたら、少しずつでもタバコを減らしていくのがおすすめです。将来、元気な赤ちゃんに会うためにも、タバコとさよならするのはとても意味のあることです。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。











