妊活中の【タバコ喫煙】による妊娠への影響(ダウン症など)について
2024年02月19日
目次
妊活とタバコ(喫煙)について
一般的に、タバコは健康に悪影響を与えるということは、皆さん知っていることでしょう。また、発がん性物質が含まれていることも、ご存知だと思います。
そんな中、妊活中でも喫煙をしている女性も少なくありません。妊娠したいけど、喫煙は止められない!
喫煙者でも妊娠はできます。しかし妊娠する確率は低くなります。
可能性はありますが、過度の喫煙は授かりにくくなる原因になることを覚えておきましょう。
タバコ(喫煙)の妊活に対しての影響【女性】
喫煙が妊活に対して、どのような影響を与えるのかをご存知でしょうか?実はこれは、きちんと把握している人は、とても少ないのです。
何となく良くはないと言うことは知っていても、具体的にどのような影響があるのかを知らない方はとても多いのです。
- 卵子へのダメージが大きい
- 卵巣の機能の低下
- 女性ホルモンの低下(血行不良による女性ホルモンの低下)
- 卵子の減少速度や閉経の年齢が早まる
- 着床障害が起きる可能性がる
- 精子の数の減少
上記のように、喫煙は、妊活にとって妨げになる悪影響を招きます。参考にしてみて下さい。
妊活への影響① 卵子へのダメージが大きい
喫煙や受動喫煙により、卵子自体にダメージが大きくなってきてしまいます。その結果、卵子の質が低下したり空胞になるリスクも高くなります。
妊活への影響② 卵巣の機能の低下
喫煙の影響の一つに、卵巣の機能の低下があります。血行不良が原因となり、卵巣の機能の低下が起こります。
一旦低下してしまった機能を元に戻すことは、非常に大変なことです。低下した機能が戻らないといったケースもあります。
妊活への影響③ 女性ホルモンの低下
喫煙をすると、「女性ホルモンが低下する」と言う研究データが報告されています。
女性ホルモンが低下してしまうと、月経が来ても排卵することができない「無排卵月経」の原因になります。
無排卵月経は、「生理が来てるから大丈夫」と安心できません。排卵していないので妊娠することができません。病院で検査をして始めて、無排卵が判明する女性が少なくありません。
妊活への影響④ 卵子の減少速度や閉経の年齢が早まる
喫煙や受動喫煙により、卵子の減少速度や閉経の年齢が早まってしまう可能性があります。
妊活への影響⑤ 着床障害が起きる可能性がる
タバコは子宮環境を悪くしてしまいます。喫煙や受動喫煙により、血流が悪くなるとで卵子の質が低下したり子宮内膜をしっかりと厚くすることができなくなります。
その結果として着率が低下してしまいます。
喫煙は【男性不妊】にも悪影響
喫煙は【男性不妊】にも悪影響
- 精子の濃度の低下(15~25%ほど減少)
- 精子の数の低下
- 精子の運動率の低下(10~17%ほど減少)
- 奇形率も十数%ほど上昇
- 流産率の上昇や先天異常の増加
- EDを引き起こす
- 血圧上昇や心拍数増加、男性ホルモンの低下を招く
上記のような悪影響があります。
その結果、受精率や妊娠率も減少してしまいます。喫煙により、遺伝子や染色体に異常をきたし、受精障害や受精しても流産になるといったケースが増えています。
流産はしなくても、先天異常などが起こる可能性もあるのでご注意ください。
不妊治療を始めると、禁煙を始める女性が少なくありません。しかし、女性だけが禁煙をしても効果は期待ができません。男性も一緒に禁煙をしてください。
受動喫煙
女性が禁煙をしても、男性が喫煙を続けていたら「受動喫煙」で、女性が禁煙をした意味が無くなってしまいます。
妊娠しやすい体作りには、パートナーと一緒に禁煙をするということが鉄則です。
喫煙の赤ちゃんへのリスク(ダウン症など)
先天異常(ダウン症など)の発生率が上昇
タバコの成分は遺伝子を傷つけてしまいます。そのため、ダウン症などの遺伝子疾患の発生に関係しています。
例えばダウン症の場合、34歳以下の母親の喫煙により発生率が2.98倍上昇すると報告されています。
また喫煙により、無脳症が起こるケースがあります。これは脳が形成されず産まれても育つことはできない病気です。
他にも二分脊椎や口唇口蓋裂などの先天異常も発生リスクが上がると言われています。
子どもにもタバコは影響する!?
- 副流煙にさらせれると死産のリスクが23%上昇
- 喫煙や受動喫煙で、周産期死亡(赤ちゃんが産まれる前後の死亡)が2倍近く増える
- 低体重で産まれてくる可能性も増加
- 乳幼児突然死症候群を引き起こす可能性も上昇
- 子どもの性格が攻撃的になったり、注意欠陥多動性障害(ADHD)が増えるという報告もある
喫煙していると、妊娠する確率が低くなる→ 妊活にNG
喫煙は、妊娠する確率が低くなる
喫煙をしていると、妊娠しやすい身体からは遠のいています。しかし、決して妊娠できないというわけではありません。妊娠する確率が低くなるのです。
タバコを吸っている方は、妊娠をしたいと思って妊活を始めてから、妊娠に至るまでの期間が長くなります。
体外受精を行った場合も成功率が低くなります。また、妊娠しても流産する可能性が高くなります。
タバコを吸っていると、妊娠できないというわけではありません。しかし、妊娠する確率が下がる事は確実です。
少しずつ量を減らしていきましょう
妊娠が分かってから、いきなり完全に絶つことは大変です。妊活を始めた時点で、できれば二人一緒に少しずつ量を減らしていきましょう。
男性側の努力は、女性側にも励みにもなるでしょう。徐々にタバコの量を減らしていけば、妊娠中の禁煙がさらに容易になります。
妊娠する確率もより高くなります。パートナーにもぜひ協力してもらいましょう。
できれば禁煙をする事が一番望ましいのですが、禁煙をしてストレスを感じてしまうのであれば、本数を減らすなどの工夫で乗り切るようにしてみましょう。
タバコを絶つのは簡単なことではないですが、健康な赤ちゃんを授かるための努力なら、それはとても価値があることでしょう。
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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹
約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。