多嚢胞性卵巣症候群【食べてはいけないもの】

2024年12月5日

多嚢胞性卵巣症候群【食べてはいけないもの】

多嚢胞性卵巣症候群のための鍼灸

【この記事でわかること】

  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)の基礎知識
  • 妊娠に向けた食事・運動・生活習慣の見直しポイント
  • 避けるべき食べ物とその理由、実際の改善体験談

 

この記事では、PCOSと診断されて妊娠できるか不安な方に向けて、体質改善のための具体的な生活習慣や東洋医学の視点からのアドバイスを解説します。

「排卵がない」「生理が来ない月がある」と悩む方にとって、PCOSの正しい理解とケアは、妊娠への第一歩になります。

結論として、PCOSは薬だけに頼るのではなく、血糖値を上げにくい食べ方や適度な運動、鍼灸によるアプローチが重要です。

本文中では、砂糖を控えるポイントや、自然排卵に至った体験談も紹介していますので、ぜひ最後までご覧ください!

 

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは

不妊の原因になる病気の一つで、非常に沢山の方が困っておられます。病院と並行して、鍼灸の施術がおすすめです。

多嚢胞性卵巣症候群の診断

超音波検査をすると、小さな卵胞が沢山ある状態の卵巣を確認できます。

  1. 多嚢胞性卵巣であり排卵しづらい、または、しないという月経異常を伴う
  2. 血中男性ホルモン値が高い
  3. LH(黄体化ホルモン)値が高い

この3つをすべて満たすと、(PCOS)と診断されます。

簡単に言えば、男性ホルモンの値が高いため、卵胞は発育するものの、途中で成熟が阻害されてしまい、不妊の原因になってしまいます。

症状

PCOSと生活習慣の関係

  • 肥満
  • 内臓脂肪過剰
  • 毛深くなるなどの男性化傾向
  • インスリンの効き目が悪くなって、糖や脂質の代謝に異常をきたす状態など

PCOSは不妊原因の20%くらいを占めると言われています。しかし、はっきりした原因は分かっていません。

遺伝的な要因もあるようですが、食生活や運動などの生活習慣も関与しているとも考えられます。

自力で排卵があれば、自然妊娠が可能です。

しかし、特定が困難だったり、排卵の回数が少ないために妊娠しづらくなっていたり、無排卵の場合は、治療が必要になります。

→体験談:

34歳の主婦。病院でPCOSと診断され、排卵誘発剤を使ってもなかなか妊娠できずに悩んでいました。病院と並行して鍼灸を始め、食生活を見直し、毎日ウォーキングをするように。甘い飲み物を控えるようにして、野菜中心の生活に切り替えてから基礎体温も安定し、3か月後に自然排卵が確認されました。その後、6か月目で自然妊娠に成功。「体質改善って本当に大事だったんだなと実感しました」と語ってくれました。

 

多嚢胞性卵巣症候群で【食べてはいけないもの】について

食べ方の工夫(血糖コントロールのため)

日本人は、PCOSの約3分の1に肥満が伴うと言われています。

ライフスタイルの改善は、減量を目的とするのではなく、食生活を改善することが必要です。血糖値を上げない食べ方や食べてはいけないものをご紹介します。

そして、運動の習慣を身につけて、ホルモン環境を整え、正常に排卵が起こるようにしましょう。

食べ方

  • 一度にたくさん食べない。
  • ゆっくりと、よく噛んで食べる。
  • 朝食を抜かない。
  • 朝食に、血糖値の上がりにくい食事をする。
  • 空腹時に砂糖入りの甘いものを食べたり、飲んだりしない。
  • 糖質は先に食べない(野菜→たんぱく質→脂質→糖質)。
  • ネバネバしたもの、酢の物、食物繊維を一緒に食べる。
  • 甘いものは食前ではなく、食後に食べる。
  • アルコールは、飲み過ぎない。
  • 食事と食事の間隔は、あけすぎない。

食べてはいけないもの

多嚢胞性卵巣症候群で【食べてはいけないもの】について

推奨される食べ物・習慣

  • 精製度の低い穀物(玄米、全粒粉パン、全粒粉パスタ)を食べる。
  • ファストフードは、あまり食べない。
  • 砂糖は、極力摂らない。
  • 清涼飲料水は、飲まない。
  • 豆、野菜、果物、キノコ、海藻を毎日食べる。
  • 砂糖の代わりに、ハチミツやメープルシロップを。

→体験談:

30歳の会社員女性。生理が2〜3か月に1度しか来ず、病院でPCOSと診断。排卵がないまま時間が経ち、焦りを感じていました。そんな中、ネットで「PCOSは生活習慣の見直しがカギ」と知り、朝食を必ず食べる、間食を減らす、血糖値を急上昇させない食べ方を意識。食後のスイーツを控え、お酢や食物繊維を積極的に摂取しました。半年後、自然排卵が再開し「体の声を聞くことの大切さに気づきました」と語ってくれました。

 

豊中市 池田市 で お困りなら当院にお任せを!

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【よくある質問】多嚢胞性卵巣症候群、食べてはいけないもの

Q1.PCOSの時、何を食べないほうがいいの?

PCOSでは、体の中の“インスリン”というホルモンがうまく働かないことがあります。

だから、白いごはん・白いパン・お菓子・ジュース・揚げ物・加工肉など、血糖値が急に上がりやすかったり、体に負担をかけやすい食べ物は控えめにするとよいとされています。

参考文献:ヒロクリニック 婦人科疾患の予防に役立つ食事と栄養管理

Q2.逆に、PCOSで“積極的に食べたい”ものは?

はい。PCOSの改善には、血糖の上がり方をゆるやかにしたり、炎症(体の中の“もやもや”)をおさえたりする食べ物が役立ちます。

例えば、野菜(特に緑の葉野菜・ブロッコリーなど)、全粒穀物(玄米・オートミールなど)、魚・豆類・ナッツ類、オリーブオイルなどの健康的な脂があげられます。

参考文献:多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)を持つ人の妊娠率は?診断方法や治療についても解説

Q3.朝ごはんはどうしたらいい?

朝ごはんでは、血糖値の変動をおだやかに始めることがポイントです。例えば「卵+野菜入りオムレツ」「オートミール+ナッツ+果物少し」「全粒パン+アボカド+トマト」など。

白いパンだけ・菓子パン・甘いコーンフレークだけ…という朝だと、血糖値が急に上がった後で“だるさ”や“おなかすきすぎ”を起こしやすいため、できるだけ“ゆるやかにエネルギーになるもの”+“たんぱく質や野菜”も組み込むと良いです。

参考文献:本当は栄養が足りていない!「ありがち朝ごはん」TOP3【妊活中の食事】

Q4.食事全体で気を付けたほうがいいことは?

一回の食事だけでなく、1日のうち“何を・どれくらい・どんなペースで”食べるかが重要です。

例えば「野菜を半分くらい、主食は玄米や雑穀、たんぱく質(魚・豆・鶏肉など)を適量、脂はオリーブオイルやナッツなど良質なものを少し」というバランスが推奨されています。

また、食べすぎ・間食が多すぎ・夜遅い食事が多い…といったパターンは、ホルモンや代謝に影響を与えるので見直す価値があります。

参考文献:食事療法が効果的?不妊の原因となる多嚢胞性卵巣症候群の改善方法について

Q5.“〇〇だけ食べればいい”っていう魔法みたいなものはある?

残念ながら「これさえ食べればPCOSが全部良くなる」という“魔法の食べ物”は確認されていません。

ただし「食事+運動+生活習慣」の組み合わせは、PCOSの症状を改善したり、妊娠に向けて体を整えたりするうえでとても大きな力になります。

ですので、「食べ物だけ」ではなく「毎日の生活リズム」「睡眠」「ストレス」なども一緒に見直すことが大切です。

参考文献:「多嚢胞性卵巣症候群」に食事でできること

 

 

まとめ:多嚢胞性卵巣症候群で食べてはいけないもの

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、排卵障害を引き起こす原因の一つで、肥満や男性ホルモンの増加、インスリン抵抗性などを伴うことがあります。日本人女性の約20%が該当するとも言われており、不妊に悩む多くの方がこの症状と向き合っています。

PCOSの治療には、薬だけでなく、生活習慣の見直しが非常に重要です。特に「血糖値を急上昇させない食べ方」が大切で、野菜から食べる、甘い飲み物を控える、間食を避けるなどの工夫がポイント。

また、鍼灸や適度な運動を取り入れることで、ホルモンのバランスが整いやすくなり、自然排卵につながることもあります。

「妊娠できないかもしれない」と不安を感じたら、一人で抱え込まず、まずは体を整えるところから始めてみましょう。病院の治療と並行して、体質改善に取り組むことが、妊娠への近道になるかもしれません。

 

参考文献:日本産科婦人科学会.多嚢胞性卵巣症候群の診断基準
https://www.jsog.or.jp/news/pdf/PCOS2_20231204.pdf

参考文献:公益社団法人日本産科婦人科学会,公益社団法人日本産婦人科医会.産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023
https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_fujinka_2023.pdf

参考文献:Amie Woodward,Markos Klonizakis,David Broom.Exercise and Polycystic Ovary Syndrome
https://link.springer.com/chapter/10.1007/978-981-15-1792-1_8

 

 

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執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。 その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
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