起立性調節障害の治し方(中学生・高校生)
2024年09月17日

【この記事でわかること】
- 起立性調節障害(OD)の症状・原因・診断方法
- 学校に行けないのに「遊びに行ける」理由
- 治療法や自宅でできる対処法(光療法・飲水療法など)
本記事では、小中学生に多く見られる「起立性調節障害(OD)」について、原因や症状、なぜ午後には元気になるのかといった疑問を解説します。
朝になると体調が悪く学校に行けないが、午後からは遊べる…そんなお子さんに戸惑うご家族に向けて、正しい理解と対応のヒントを紹介しています。
結論として、起立性調節障害は「甘え」ではなく自律神経の不調による病気で、生活リズムの改善や水分補給などで回復を目指せます。
本文中には、年齢別の症状傾向や体験談も解説していますので、ぜひ最後までご覧ください!
目次
起立性調整障害
起立性調整障害とは
自律神経のバランスが崩れ、立ち上がったときに血圧を一定に保てず、めまいや立ちくらみ、動悸などを起こす病気です。小中学生に多く、特に朝に症状が強く出ます。
起立性調節障害「症状」
- 立ちくらみ、めまい
- 入浴時の気分不良
- 朝起きられない(午前中は調子が悪い)
- 頭痛、倦怠感
- 顔色が青白い
- 食欲不振
- 乗り物酔いしやすい
- ヘソ周囲の痛み
- 嫌なことを見聞きすると気持ち悪くなる
これらの症状で2~3つ以上当てはまる場合は、起立性調節障害が疑われます。また、これは起立性調節障害を起こしているかの診断基準にもなります。
その他に、起立性調節障害の自律神経機能障害の診断は、10分以上仰向けで寝て頂いた後、安静時の血圧・脈拍を測定して起立後の血圧低下からの回復時間、その後10分後まで血圧・脈拍を測定して診断します。
起立性調節障害は、病気なのか?
起立性調節障害(OD:Orthostatic Dysregulation)は自律神経失調症の症状のひとつであり、交感神経と副交感神経の働きのバランスが崩れることで立ちくらみや失神、めまい、動悸、頭痛など様々な症状を引き起こしてしまう病気です。
発症しやすい人
起立性調節障害は、発症した子どもの親もかつては起立性調節障害だったということが多く、起立性調節障害で悩む患者の約半数が遺伝の可能性だと考えられています。
男女比では女子の方が発症する割合が男子よりも若干高く、朝が苦手な人やよく立ちくらみをする方は生まれつき自律神経の働きが弱く、発症しやすい傾向にあります。
また日頃から水分や塩分の摂取が少なく低血圧な方や、小食でエネルギー不足の状態になっている場合にも発症しやすくなります。
性格面などでは、真面目で責任感の強い方や周りに気を遣いすぎる方など日頃から精神的ストレスを受けやすいタイプの方は、発症の主な原因でもある自律神経の乱れを起こしやくなります。
→体験談:小学6年生のBさんの場合
Bさんは、高学年から体育や朝礼後に倒れることが増え、起立性調節障害と診断されました。太陽光を浴びる光療法を取り入れたことで午前中の不調が徐々に改善し、現在は保健室登校を経て通常登校へ移行しています。
起立性調節障害「原因」
起立性調節障害の主な原因は、自律神経系のバランスが崩れることで血圧を一定に保つことができなくなり結果、立ちくらみやめまいなどの不調が起きてしまいます。
自律神経系のバランスが崩れるそもそもの原因は「ストレス」が大きく関与します。
また思春期においては、身体の成長と共にホルモンバランスも変化していくので、これも起立性調節障害になる要因だと考えられています。
【小学生】起立性調節障害
起立性調節障害は主に中学生や高校生に多くみられますが、成長の早いお子様では小学校の高学年から二次性徴が始まります。
この二次性徴に伴い、ホルモンバランスの大きな変化や身体の急激な成長が原因となり、起立性調節障害を起こしてしまうのです。
また、クラス替えや学校での人間関係に馴染めないといった精神的なストレスからも起立性調節障害を起こしてしまう要因と考えられています。
【大人】起立性調節障害
起立性調節障害は思春期のお子様によくみられますが、大人でも発症する病気です。
大人で主に発症する原因と考えられのが、生活環境の変化や職場でのストレス。
特に仕事が忙しい為に十分な休息時間を持てないことや、十分な睡眠をとることができない、偏食しがちで食生活が乱れてしまうなどが主な要因とされることが多いです。
しかし中には、別の疾患が他に隠れており、それによって自律神経障害を引き起こしてる場合もありますので十分に注意が必要です。
【中学生】起立性調節障害の治し方
起立性調節障害の治療法は大きく分けて「薬物療法」と「非薬物療法」の2つです。基本的には薬を使用しない「非薬物療法」が一般的な治療になります。
○非薬物療法
- 1日に1.5~2lの水分を摂る「飲水療法」
- 塩分を少し多めに摂る意識を持ち、バランスの良い食事を摂る「食事療法」
- 椅子や手すりを持って足踏みなどをする軽い「運動療法」
- 太陽光を浴びて体内時計や体内ホルモンを整える「光療法」
起立性調節障害は、なぜ遊びには行けるの?
- 自律神経や血圧の調整がうまくいかないため…朝は自律神経の切り替えや血圧の上昇がうまくできず、だるさや立ちくらみで学校に行けないことがあります。起立性調節障害の多くは軽度〜中度で、時間がたつと体が少しずつ回復します。そのため午後には症状が和らぎ、外で遊べるようになることは珍しくありません。
- ストレスから離れると症状が軽くなるため…起立性調節障害はストレスが関係することが多い病気です。学校などの強いストレスから離れ、楽しい遊びや安心できる時間を過ごすと、自律神経が落ち着きやすくなります。その結果、体調が保たれやすくなり、午後から元気に動けることがあります。これは甘えではなく症状の特徴です。
→体験談:中学1年生のAくんの場合
中学入学をきっかけに起立性調節障害を発症。朝はどうしても起きられず、保護者も初めは「怠けている」と叱ってしまったそうです。しかし、病院で診断を受け、ODであることが判明。飲水療法と生活リズムの改善で少しずつ登校できる日が増え、現在は午前中の授業にも参加できるようになりました。
関連記事:豊中市【自律神経失調症】でお悩みなら ぽん鍼灸院へ
【よくある質問】起立性調節障害の治し方(中学生・高校生)
Q1. この病気は「治る」のでしょうか?
「起立性調節障害」は、自律神経のバランスのくずれや血液のめぐりの変化が原因で起きる病気です。
したがって、本人の「がんばりだけ」で直るものではありませんが、生活習慣を整えたり、医療機関で適切に対応すれば改善していくことが多いです。
たとえば、朝の光を浴びたり水分・塩分を意識するだけで変わるケースもあります。
参考文献:一般社団法人 起立性調節障害改善協会
Q2. 「朝起きられないのに遊びには行ける」のはなぜ?
朝に学校に行けないのに、午後や休日に友達と遊びに行けることがあります。
これは「自律神経」の切り替えがうまくいかず、朝は血圧が低くなって体調が悪いけれど、午後になって交感神経(活動モード)が働きやすくなるからです。つまり“甘え”ではなく、体のしくみが原因です。
Q3. 「急に治る」ことってありますか?
症状が軽い場合には、生活リズムを整えるだけで数か月でめざましく改善する子もいます。
たとえば朝日を浴びて起床時間を固定する、水分や塩分をきちんととるなどの“非薬物療法”で効果を出すケースです。
ただし「何もしなくて自然にすべて治る」わけではなく、本人・家族・学校が協力して取り組むことが鍵です。
参考文献:大正健康ナビ 起立性調節障害
Q4. どうして最近この病気が“増えている”の?
中学生・高校生でODの割合が増えている報告があります。
背景には、スマホ・ゲームによる夜更かしや睡眠不足、学業ストレス・人間関係・自律神経に影響する生活習慣の乱れなどが関与しています。
正確な原因はまだ完全には解明されていません。
参考文献:社会福祉法人 恩賜財団 済生会 起立性調節障害 (きりつせいちょうせつしょうがい)とは
Q5. 親や学校・友だちは何をすればいい?
まず大切なのは「怠けているわけではない」という理解です。
親・教師は子どもの体調を責めず、起き上がれない朝の体調を認め、無理せず段階的に生活リズムを戻す支えをしましょう。
学校は休んでもできる学び方を相談し、医療機関と連携することが望ましいです。
参考文献:越後クリニック 起立性調整障害/不登校
【まとめ】起立性調節障害の治し方(中学生・高校生)
起立性調節障害(OD)は、立ったときに血圧が急に下がったり、心拍数がうまく調整できなかったりすることで、めまいや立ちくらみ、体のだるさなどが起こる病気です。主に小学校高学年から中学生に多く見られ、自律神経のバランスが乱れることが原因です。
朝起きるのがつらい、立っていると気分が悪くなる、すぐに疲れてしまう——そんな症状があると、学校に行くのも大変になってしまいます。でも、午後からは体調が良くなって、遊びに行けることもあります。これは「さぼっている」「元気なんじゃないの?」と勘違いされやすいですが、実は自律神経が徐々に整ってきて午後になると症状が軽くなるという自然な反応なんです。
治療には薬を使うこともありますが、まずは水分をしっかりとったり、太陽の光を浴びたり、体に無理のない運動をしたりすることが基本です。生活のリズムを整えることも大事。ストレスを感じすぎないようにすることも、症状の改善につながります。
一番大切なのは、自分を責めないこと。そして周りの人も、「怠けているのではなく、病気なんだ」と理解してくれることです。焦らず、少しずつ自分のペースで回復していきましょう。
関連記事
この記事に関連するページ
- 関連ページはまだありません。
執筆者:はり師きゅう師
ぽん鍼灸院 代表 成実勇樹

約25年前より東洋医学の世界に入り、経路治療家のもとで現場研修を含め技術を学び、2008年に大阪府豊中市に「ぽん鍼灸院」を開業。
その場しのぎではなく、根本から治す事ができる。本当に苦しい時に治せる技術は東洋医学なんだ。と、その教えは、今の私の技術の基盤となっています。
長年経験していた自身の不妊治療をもとに「困っている人の為に役に立ちたい。」そういった気持ちで対応させていただいております。
「これからできることは何でもしたい!」という方は、ぜひご相談ください。
























