妊娠になぜ鉄が必要?
2023年02月13日

なぜ鉄が必要?
妊娠には、大量の鉄が必要です!
なぜかというと、鉄には酸素を体中に運ぶと共に、子宮内の粘膜を作る働きがあります。
つまり鉄分が不足すると、血行不良や子宮内膜が薄くなる影響で、受精卵が着床しにくくなってしまうのです。
【胎児】にも鉄が必要!
鉄は「胎児の成長」にも欠かせない栄養素です。
妊娠しやすい子宮内膜を育てるために、そして赤ちゃんの成長を促すために、妊活中からしっかり鉄分を補給しておきましょう。
※妊娠初期から中期に鉄分不足だった場合、低出産体重児や早産のリスクが1.2倍を超えると言われています。
鉄の1日の摂取推奨量は、30代女性(月経あり・妊娠なし)で10.5mg、妊娠後期には21.5mgとなっています。
鉄が不足するとヘモグロビンの生成が妨げられ、鉄欠乏性貧血となります。
特に妊娠期において鉄欠乏性貧血は多く、妊婦検診の際、検査結果によって治療が行われます。
また、産後のうつ予防にも鉄が必要になります。鉄は、たんぱく質とともに幸運ホルモンの成分にも必要なのです。
女性は常に鉄補給を意識していきましょう。
鉄分不足の症状
鉄分が不足すると、身体に様々な症状が表れます。
・冷え性
・倦怠感
・情緒不安定(イライラなど)
・PMS(生理痛など)
・朝起きれない
・頭痛、肩こり
・顔色が青い
・目の下にクマができる
・集中力の低下
・甘いものを欲しがる
・めまい、立ちくらみ
・生理の出血量が多い
・その他、良くあざが出来るなど…
※鉄不足は、血液検査の『ヘモグロビン』と『フェリチン』で確認することが出来ます。
ヘモグロビンが正常でも、フェリチンが少ない場合は、隠れ貧血の可能性もあるので気を付けてください。
鉄分が多い食材
吸収が良く鉄が多い食材
肉→ 赤身、レバー
魚→ 青魚、血合い
非ヘム鉄が多い食材
納豆、小松菜、ひじき、がんもどき、ほうれん草
吸収率がアップする組み合わせ
- 鉄素材×クエン酸(柑橘系、梅干し、お酢等)
- 鉄食材×ビタミンC(パプリカ、ブロッコリー、キウイ等)
- 鉄食材×タンパク質(肉、魚、卵等)
鉄の吸収を阻害するもの
食物繊維、おから、大豆、海藻
タンニン、コーヒー、紅茶、緑茶(ヘム鉄には影響が少ない)
加工食品(リン酸塩)、カップ麺、ポテチ、ハム、ベーコン、ソーセージ等…
ヘム鉄と非ヘム鉄の違い
動物性の鉄(ヘム鉄)は、吸収率が5倍!
動物性の鉄(ヘム鉄)は、植物性の鉄(非ヘム鉄)の5倍の吸収率があります!!
ヘム鉄と非ヘム鉄の大きな違いは、鉄分子がたんぱく質に覆われているかどうかです。
非ヘム鉄は、鉄が剥き出しの状態なのに対し、ヘム鉄は鉄がたんぱく質に覆われています。
ヘム鉄はこのたんぱく質により、食物繊維やタンニンなど他の成分の吸収阻害を受けにくいため、吸収率が良いのです。
サプリ
サプリメントは、鉄の種類によって吸収率と副作用が異なります。
品質の悪いものは、老化の原因となりますのでお気を付けください。
鉄の吸収率アップのためのコツ
貧血を指摘されている方は、特におすすめの方法があります。吸収率を上げるコツがあります↓
食べる前に、まず「クエン酸」や「ビタミンC」を多く含むものを食べましょう。
その後で、鉄分、たんぱく質が高そうなものから食べていきましょう。