カンジダ膣炎は、妊娠の敵

2018年07月20日

カンジダ膣炎とは

「カンジダ菌」というカビの仲間によって起こる炎症のことです。

男女関係なく、皮膚や口の中にも存在します。

膣内の「他の常在菌とのバランス」が崩れて、菌が繁殖すると、発症します。

膣と外陰部の炎症を合併する場合が多く、外陰膣カンジダ症とも言われています。

婦人科系の感染症の中では、比較的よく見られます。

症状

最もよくみられる症状は、外陰部のかゆみとおりものの変化です。

外陰部に熱感や痛みがあったり、おりものが、おかゆ状や白く濁った酒かすのようなものになります。

原因

主な原因は、体調の崩れです。

普段は、他の常在菌とのバランスが取れていますので、菌が大量増殖することはありません。

しかし、

  • 妊娠や生理前後
  • ホルモンバランスの変化
  • ストレス
  • 寝不足や疲労
  • ステロイドの使用による免疫力低下
  • 抗生物質の使用による常在菌バランスの変化
  • 糖尿病
  • 高温多湿などの環境の変化
  • 性的接触による感染
  • ガードルなど締めつけのきつい下着の着用
  • 陰部を石鹸で必要以上に洗う

などが原因で、炎症を起こしやすくなるのです。

カンジダ膣炎は、妊娠の敵

妊娠を希望されている場合は、カンジダ膣炎になってしまった時は、すぐに治療をしましょう。

妊娠を希望している方は、清潔に保つことがとても大切なのです。

射精された精液は、膣に放出され、そこから精子が子宮頚管を通り子宮、卵管の中へ進んでいきます。

そこに炎症があると、精子は居心地が悪く、妊活がうまく進みにくいでしょう。

受精や着床時の重要な時も、清潔な環境にしておくことが必要です。

予防方法

この病気は、身体の免疫機能が低下した時に、繁殖しやすくなります。

日頃から健康に気をつけ、バランスの取れた食事や睡眠を心掛けましょう。

菌は温かく湿った場所を好みますので、以下の対策も効果があります。

  • 通気性の良い下着を着用する(化学繊維の下着は、蒸れやすく、通気性が悪い)
  • こまめに、下着を取り換える
  • 石鹸や入浴剤の使用量を減らす
  • 入浴や水泳の後は、外陰部をよく洗浄し乾かす
  • トイレの後は、前から後ろに向かって拭く(カンジダは、腸内にも存在するので、膣から肛門へと後方に向かって拭くことで、腸内のカンジダ菌の感染は無くなります)

はり灸で予防しよう!

婦人科では、診察後に処方される錠剤を膣内に挿入し、菌を殺してしまう方法が一般的です。

でも、出来れば、発症しないようにしたいです。

そこでオススメなのが、はり灸です!

免疫機能が強化され、自分自身が持っている回復力を復活させ、菌の増殖を抑制する効果があるのです。

また、はり灸には、身体的だけではなく、心身共に効果があります。

ホルモンバランスを整え、妊活中のストレス緩和やリラックス効果により、原因のストレスにも効果的です。

是非はり灸を受けて頂きたいと思います。豊中市でお悩みなら当院へ!

子宮脱・膣脱への対策

2018年07月10日

子宮脱・膣脱について

「子宮が腟から脱する(出る)」状態を言います。

臓器が外に出てしまう…と聞くと、多くの女性は不安に思う事でしょう。

今回は、原因や症状、対策、妊娠・出産への影響についても、ご説明します。

老化現象の一つ

何らかの理由で、子宮が本来の位置よりも下がり、腟内に出るものを「子宮下垂」と言います。

これは老化現象の一つで、一種の骨盤底ヘルニアです。

子宮などの臓器は、骨盤底の筋肉と靭帯に支えてもらう必要があります。

しかし、骨盤底の筋肉や靭帯の支える力が弱くなると、下垂してきます。

ひどくなると、子宮全体が腟から完全にはみ出して、「子宮脱」となります。

子宮が下がるときに、腟や膀胱、直腸などの臓器も一緒に下がってしまい、腟がつられて裏返ってしまうこともあります。

よく出産を経験している方や、産後に多いのですが、実は体質も関係しています。

原因は?

主な原因の一つは、妊娠・出産で、子宮を支える筋膜や靭帯が緩むことです。

自然分娩の場合、胎児が腟を通る際に、骨盤底が傷つき、年齢を重ねるごとに、その緩みが大きくなってしまうのです。

また、排便のいきみ、慢性的な咳、肥満、継続的に重いものを持つ仕事など、腹圧がかかり過ぎる事も原因の一つです。

※根本的には手術が必要になります。

対策

骨盤底筋体操
  1. 肛門と腟を上に引っ張るように、お尻の穴を締める
  2. 締めた状態で、5つゆっくり数える
  3. 力を抜いて、また締め直す

日常生活で気づいた時に行ってみて下さい。

肥満改善

腹圧がかかることで、状態が悪化する恐れがあります。

太り気味の人は、適度な食事と運動で、肥満を改善しましょう。

便秘解消

便秘で排便の時に、いきみ過ぎると、腹圧がかかって、子宮脱が進んでしまう恐れがあります。

妊娠、出産はできる?

早期発見が、とても大切になってきます。

進行すると日常生活に支障が出たり、その後の妊娠・出産に影響が出たりする恐れもあります。

下腹部や性器の違和感に気づいたら、早めに受診しましょう。

子宮が完全に飛び出しているわけではなく、性交渉できる状態であれば、可能性があります。

ただし、細菌感染などのリスクが高まるので、妊活を始める前に医師に相談しましょう。

また、手術の種類によっては、術後の性交渉や妊娠が出来なくなりますので、医師やパートナーとよく相談しましょう。

子宮脱・膣脱には、はり灸の併用を

手術が必要となってくるのですが、はり灸の併用をお勧めします!

手術をするのであれば、自然治癒力を高める「はり灸」を行えば、術後の回復がとても早くなります。

また、便秘や肥満、生活習慣の改善にも適しています。

東洋医学では、子宮は「腎」に属する臓器で、腰に付属すると言われています。

そこで、仙骨部(お尻の割れ目の上)と下腹がポイントとなります。

お灸で(温かく、気持ちの良いお灸)じっくり温めて、骨盤内の血流を良くすることが大切です。

繰り返してしまうこともあるので、はり灸で対策と改善を行っていきましょう。

豊中市でお悩みなら当院へ!